米国の分断と世界の混乱 (48)加速する分断工作。偶然ではないカザフ騒乱
新年になり、悪い材料が目白押しです。
米国ではコロナ重症者の急増が続き、死者数も増えることは確実と思います。
しかしデルタ株が猛威を振るった9-10月でも、
米株は6%程度しか下落しませんでした。
新型コロナに対する市場の反応が、どんどん鈍くなってきている気がします。
**************************
**************************
それにもかかわらず、先進国内の不安と対立を煽る人々の活動が目立ちます。
米バイデン氏や仏マクロン大統領、
英ジョンソン首相などはその罠に嵌っているようです。
ワクチン慎重派をテロリスト扱いして国内の分断を加速させているからです。
その様子を、中国ロシアなど反米勢力がほくそ笑みながら見ていることでしょう。
**************************
米国はすでに内戦状態に陥っていますが、
対立軸が重なりつつさらに複雑化しています。
ポリコレ、ワクチン、マスク、EV 、自然エネルギー、石炭火力発電などなどです。
**************************
**************************
それに加えて、さらなる火種が投げ込まれました。
EUが「原発と天然ガス発電はクリーンだから脱炭素にヨシ!」と認定したのです。
これに対し、脱原発を進めてきたドイツ・スウェーデンが反発しています。
ドイツなどは昨年末、原発3基を停止しました。
電気代は今年6割上昇する予定です。
せっかくこれまで痛みを受け入れて脱原発を進めてきたのに、
EUが原発推進に方針転換したらまるでアホだったということになってしまうのです。
**************************
いわゆる環境派やEU諸国は、
自己都合によって何かを推進したり禁止したりするので付き合っていられません。
たとえば天然ガスも石炭石油の半分ぐらいCO2を出すのですが、
「そのCO2は排出しても良いのだ」と言い張ります。
原発も廃止→推進→廃止ときて、また推進に舵を切りました。
さんざん日本の水素自動車(燃料電池車)を馬鹿にしていたのに、
去年あたりから欧州自動車メーカーもしれっと参入しています。
そのときに「ごめんなさい。私が間違っていました」の一言もありません。
「欧州を見習え」などと言う人は、
欧州の身勝手さや悲惨さを知らないのだと私は考えています。
**************************
**************************
一方カザフでデモ隊が暴徒化し、数十人が死亡。
ナザルバエフ初代大統領が失脚したと言われています。
EUが原発推進に転じてすぐ、
ウラン世界生産4割を占めるカザフで政変が起こるとは不思議です。
**************************
しかしこれは旧ソ連圏で騒乱が起こって米ロ対立が激化し、
中国が漁夫の利を得る「いつものパターン」に似ています。
もちろん米欧が仕掛けている可能性もありますが、
この騒乱で最も得をするのは中国でしょう。
中国は昨年、
アフガンのタリバン政権を懐柔して友好国のパキスタンやイランと接続しました。
その中国がカザフも手中に収めると、
挟まれているキルギス・タジク・ウズベク・トルクも中国の勢力下に入ることになります。
この政変は偶然起きたものと考えない方が良いでしょう。
すでに戦争は始まっており、局面が進んでいるのだと私は理解しています。
(関連リンク)
新型コロナ】全米でオミクロン感染爆発、患者殺到で病院圧迫
2022年1月7日 4:23 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-06/R5ARMJT0G1L101?srnd=cojp-v2
陽性者の隔離期間短縮、ワクチン未接種者は締め出し強化 フランス
2022.01.04 Tue posted at 16:35 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35181578.html
マクロン大統領、ワクチン拒絶派は「xx食らえ」−下品な言葉で罵倒
2022年1月6日 1:34 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-05/R58PJIT0AFB401
Zuckerbucks Shouldn’t Pay for Elections
It fans mistrust to let private donors fund official voting duties.
WSJ Opinion: Biden, Pelosi and Schumer Stare into 2022
Jan. 3, 2022 6:22 pm ET
https://www.wsj.com/articles/zuckerbucks-shouldnt-pay-for-elections-mark-zuckerberg-center-for-technology-and-civic-life-trump-biden-2020-11640912907
原発と天然ガス発電、EUが「脱炭素」適格に
2022/01/02 21:07
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220102-OYT1T50046/
2022年1月5日11:33 午前1日前更新
ドイツ平均世帯の電気・ガス料金、今年は6割超上昇へ
https://jp.reuters.com/article/power-prices-germany-idJPKBN2JF068
EU脱炭素方針、ドイツ・スペイン反発 原発回帰を危惧
2022年1月5日 19:35 (2022年1月5日 19:40更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0514U0V00C22A1000000/
2021年9月25日8:16 午前
アングル:独自動車大手、水素燃料とEVに「二股」の思惑
https://jp.reuters.com/article/german-auto-hydrogen-idJPKBN2GK0CX
第2節 一次エネルギーの動向
1.化石エネルギーの動向
【第222-2-5】世界のウラン生産量(2019年)
https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2021/html/2-2-2.html
カザフスタンで抗議デモが暴徒化、燃料高騰への反発が全国規模に発展
2022年1月6日 1:31 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-05/R58NQ1T0G1KW01?srnd=cojp-v2
2022年1月7日3:09 午前
カザフ、デモ衝突で数十人死亡 欧米は冷静な対応呼び掛け
https://jp.reuters.com/article/kazakhstan-protests-idJPKBN2JG1J9
(終)
超限戦 21世紀の「新しい戦争」 (角川新書)
https://amzn.to/30Y8HBR
目に見えぬ侵略 中国のオーストラリア支配計画
https://amzn.to/31ei7J3
--------------------------
参考のためワイルドインベスターズ投資ブログをご覧ください。
このメルマガに関連したチャートが貼り付けてあります。
会員サイトではさらに盛りだくさんのチャート集があります。
2022年01月07日20:45
投資戦略動画(公開用)20220107
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51279862.html
2022年01月05日00:27
パフォーマンス 2021年12月 年間ベースでは大きなプラスだが昨年の反動で指数に劣後
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51279817.html
2021年12月30日08:00
【週末だけのグローバル投資】米国の分断と世界の混乱 (47)ICPO(国際刑事警察機構)も握った中国
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51279724.html
--------------------------
金利、通貨の価格、金融商品市場における相場その他の指標にかかる変動により損失が生ずる恐れがあります。
またデリバティブ取引等の場合は当該取引の額が、預託すべき委託証拠金その他の保証金の額を上回る可能性があります。
弊社運用報酬や会費等の詳細は、会員サイトトップページをご参照ください。
ワイルドインベスターズ会員サイト
http://www.wildinvestors.com/member/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
週末だけのグローバル投資 −生き残りの処方箋−
発行責任者 ワイルドインベスターズ株式会社
バックナンバー http://archive.mag2.com/0001237271/index.html
公式サイト http://www.wildinvestors.com/member/
Copyright (c) Wild Investors Inc. All rights reserved.
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★