米国の分断と世界の混乱 (40)支持率急落のバイデン氏は中国に接近。オバマ外交の悪夢再来か。
先週はバイデン政権がバージニア州で敗北し、窮地に陥ったことを書きました。
またトランプ人気が根強く、ポリコレが衰退する可能性があるとも書きました。
今年初め、私は米国が「オバマ政権の再来」で地獄の4年間を過ごすと思っていました。
しかしわずか1年足らずで明るい兆しが出てきたことに驚いています。
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するとすかさず、米民主党が動いてきました。
ケリー特使がCOP26で、中国と気候変動対策の協力強化でサプライズ合意。
米中の歩み寄りを印象付けました。
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これはオバマ外交と全く同じパターン。
支持率低下に焦ったバイデン政権が、
中国に接近して人気取りをしようとしているのです。
中国にとって、これはいつもの「交渉してるフリ」でしかありません。
実際は何もする気がないのに、
歩み寄ったフリで制裁を解かせることを狙っているのでしょう。
米中合意第一弾のように、
いずれ米国の政権が代わって合意など忘れられると思っているのです。
したがってバイデン政権の「マスコミ的支持率」は
短期的に回復するかもしれません。
マスメディアは親中派を人気者に仕立てる傾向があるからです。
ケリー特使(気候変動担当)はふたたび、
中国を助けるために登場したように見えます。
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ケリー特使は、第二次オバマ政権の国務長官でした(2013年2月 - 2017年1月)。
中国にとってはまさに救世主だったのです。
しかし同盟国にとっては、オバマ外交の悪夢がよみがえります。
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- シリア内戦に介入しイスラム国を黙認
- ウクライナ騒乱を仕掛けクリミアを露に割譲
- おかげでトルコ欧州に百万単位の難民発生
- 中国に南沙諸島埋め立て基地を作らせる
- その甲斐あって同盟国はオバマ政権を見限る
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その当時、英独仏伊はオバマ氏を見限り米国の制止を振り切って
AIIBに参加参加しました。
しかし欧州はトランプ政権が終わると、
それらを忘れてバイデン政権を歓迎しました。
中東や欧州の混乱を誰が引き起こしたのか、覚えていないのかもしれません。
欧州の人々は性懲りもなく地獄を見るような気がしています。
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そのようにイヤな予感がしていたところ、
ベラルーシ・ウクライナで米中の火種がまた拡大しています。
独裁国家ベラルーシは欧州による制裁への反撃として、
イラク・アフガン難民をポーランドやリトアニア国境に集結。
EUはそれを「移民を道具にしたハイブリッド攻撃である」と非難しました。
しかしEUやバイデン政権は自国民にその攻撃をしているのですが、
それは問題にならないのでしょうか?
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さらに「ロシア軍がウクライナ侵攻検討」と、米国が欧州同盟国に警告。
ウクライナ騒乱・疑惑といえばバイデン氏親子ですから、
焼け木杭には火が付いた感じです。
これも「米露対立を煽り、中国が利益を得る」伝統戦略に見えてしまいます。
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これらの戦略は、全体主義国家が得意とするところです。
彼らは友人のふりをして近づき、国家・王室(皇族)
企業・一族などを丸ごと乗っ取って操ります。
その手口としては以下のようなものです。
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- 最初は友人や協力者・理解者のふりで接近
- しかし自分は働かず、相手にだけ働かせる
- 常に混乱を拡大させ、考えさせない(自分は働かないので時間はたっぷりある)
- うそをつき、内紛をけしかけて人間関係を分断
- 相手の弱みを握って操縦
- 自分に頼るよう仕向け、権力や資金を奪う
- 最後は暴力を使って組織ごと支配下に置く
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この手口は昔から変わりません。
しかしそれでも利用され、奪われる人は後を絶ちません。
むしろ世界が豊かで平和になった分、
乗っ取りが派手に大きく行われているように見えます。
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それでもようやく、その手口を理解し警戒する人が増えました。
2016年の拙著「ジャパンヘイターとサイコパス支配: 善意で滅ぶ先進国」には、
その手口と実例を列挙しています。
中国共産党は仲間のふりをして自由主義諸国に近づき、
国民党・台湾・日本・英国・米国を食い物にしました。
まずは相手の思考回路や手口を知らないと命まで危険になるのです。
何卒ご用心ください。
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(終)
超限戦 21世紀の「新しい戦争」 (角川新書)
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2021年11月12日19:02
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2021年11月06日08:00
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