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週末だけのグローバル投資コラム

やはり米中協議は物別れに (8)米株は史上最高値更新するもG20と金融緩和に過剰な期待

今週はSP500指数が史上最高値を回復しました。

弊社が「予言」していたことでありながら、
思ったより早く達成したので正直驚きました。

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要因はふたつあります。

ひとつは「トランプ大統領と習近平氏が電話会談を行い、
通商摩擦が解決する期待感が広がった」こと。

もうひとつは「FOMCで景気減速が確認され、金融緩和期待が広がった」こと。

いずれも根拠薄弱な願望に近いですが、
ちょうど買い戻したい時期に当たったのでしょう。

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トランプ大統領と習近平氏が電話会談は、
いつぞやの「美しい手紙」と同じです。

正攻法ではどうにもならないので、個人的な感情に訴えて来たのです。

トランプ大統領は「G20で会談が行われる」と言いますが、
そう言うのはいつも米国側ばかり。

中国側からそれに応じるコメントはありません。

中華の皇帝が公衆の面前で蛮族に吊し上げられることなど、
あってはならない事態だからです。

「誰もセットする人がいない」という状況は、変わっていないと考えます。

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仮に習近平氏がG20に出てしまうと、
「通商摩擦のこと」「香港の弾圧」などを責められてしまいます。

今週さらにネタが加わりました。

「南シナ海人工島を軍事化して戦闘機(殲10)を置いていること」
https://edition.cnn.com/2019/06/20/asia/china-fighters-satellite-image-woody-island-intl-hnk/index.html

かつて習近平氏はトランプ大統領との会談で
「軍事基地にしない」と約束しました。

しかしそれを破って軍事基地を作り、さらに戦闘機まで配備したのです。

中国の口約束を米国が全く信用しないのは、
このような過去の経験が積み重なっているからです。

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それなのに安倍首相は習近平氏とG20前に会うそうです。

尖閣で領海侵犯されているのに、ヘラヘラ笑って関係修復を求めるそうです。

中国はこれを奇貨として、最大限に利用することでしょう。

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たとえば日中が共同で「保護主義に対抗する」「多様性を認める」
「覇権を求めない」などの宣言を行います。

言いたいことを言って、習近平氏はG20をバックレます。

安倍首相はホストとして習近平の意見を伝えます。

するとトランプ大統領は、安倍首相に対して
「どっちの味方なんだ」と疑念を抱きます。

中国にしてみれば米国との衝突を避け、日米を離間させる一石二鳥の戦略です。

中国の古典を読んだ人であれば、それぐらいは簡単に読めるでしょう。

安倍首相がいくら中国に媚びても、
相手はそれを利用して罠に嵌めるだけなのです。

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そして米国は当たり前のように対中関税引き上げを行います。

「首脳会談で貿易摩擦は解消する!」と煽っていた人々も、
安倍首相の失態だと責任転嫁するでしょう。

G20を経ても情勢は変わらず、
単に安倍首相と日本が損をするだけに終わりそうです。

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おそらく市場はG20前に、これらの過剰な期待を織り込んでしまうでしょう。

そのときにどう対処するか。

会員さんには適宜、助言して行きます。

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投資戦略動画(公開用)20190621
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