日銀マイナス金利を導入 (3)信用収縮に呑まれる世界
2016/09/25
日銀のマイナス金利導入にもかかわらず、日本株は下げ続けました。
2月12日に日経平均は一時15,000円を割り込み、11月の約20,000円から25%超下落しました。
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これをもって「日本のマイナス金利政策は失敗!」と私は言いません。
もちろん内容・タイミング・期待される効果について疑問が残る政策でした。
しかし同時に世界でリスクオフが進み、それに巻き込まれてしまった形です。
政策への反応と効果を見極めにくくなってしまい、残念に思っています。
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確かに、マイナス金利は銀行の収益を圧迫します。
景気後退とデフレが懸念され、金融機関が増資に走るかもしれません。
マイナス金利発表から、銀行株の下げが加速したことは自然です。
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それに加えて今週は、ドイツ銀行の信用不安が囁かれました。
欧州の金融不安は「欧州ソブリン危機」「新興国・資源国危機」
「サブプライムの不発弾」などの火薬庫に対する起爆剤となりえます。
世界中の金融株が連鎖して叩き売られました。
日本でもメガバンクの株価が急落し、半年前と比較し約半分にまで下げました。
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弊社がいつも言って来たことですが、世界はいよいよ「97-98年型の信用収縮」へと向かっています。
そして状況は、当時よりもずっと悪化しています。
日銀のマイナス金利はその波に巻き込まれ、いまのところ効果が見えません。
金融政策の限界がいよいよ明確になってきました。
先進国が協調して大規模な財政政策を行わなければ、このスパイラルから脱することは困難でしょう。
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ワイルドインベスターズ株式会社