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週末だけのグローバル投資コラム

ドットコムバブル型の上昇続く(2) 大幅利下げ期待が萎んでも米株は下がらない

今週はメディアリテラシーの意味で面白い「事件」がありました。

18日の夜、米国メディアがFRB議長やNY連銀総裁のコメントを
「0.5%の大幅利下げを示唆」と報道したのです。

これによってドル安が進み、米国株も反発しました。

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しかし中身を読んでみると、そのようには思えません。

ウィリアムズNY連銀総裁は「中立金利が0.5%の場合は迅速な行動が必要になる」
との一般論を述べただけ。

今のインフレ調整後中立金利は今の政策金利とほぼ同じなので、
それだけならむしろ「利下げは不要」ということになります。

クラリダ副議長FRB副議長は「米国内は大丈夫だが、
それ以外の不透明性が増している」という従来通りの見解。

もし解説通りなら市場はFOMC有力委員たちの発言をあまりに期待し過ぎているように
思えて、一部会員さん向けのメールにもそう書きました。

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FRB副議長とNY連銀総裁、景気支援に向けた迅速な行動支持
Reuters 2019年7月19日 / 04:18
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-williams-idJPKCN1UD2U0 
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米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長と米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は
18日、米経済を支援するため迅速に行動すべきだとの認識を示した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)で共に投票権を持つ2人がこうした見解を示したことで、
30─31日のFOMCで当局者がより積極的な利下げに動くとの観測が高まった。(略)

中銀会合で講演したウィリアムズ総裁は、自身のリサーチから得た教訓として、
金利とインフレが低水準にある場合、経済的な問題が現実化するのを待つ余裕はないと指摘。

特に、中立金利が0.5%前後にある場合、それが当てはまるとした。
インフレ調整後の中立金利は現在の政策金利である2.25─2.50%近辺にある。(略)

また、クラリダ副議長は、増大するリスクへの保険として、
国内景気刺激へ早期に動く必要がある可能性に言及。

FOXビジネス・ネットワークのインタビューで「事態が相当悪化して劇的な形で利下げに踏み切らざるを得ない時点まで待つ必要はない」と述べた。

国内景気は良好だが、不透明感が増したと指摘。指標はまちまちだが、
インフレ指標が軟調で世界の指標は失望を誘う内容との見方も示した。(略)
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この動きを受けてNY連銀は「次回会合に関するものでない」と説明。

その結果0.50%(50ベーシス)の利下げ期待は萎み、ドル高かつ米株反落となりました。

しかし日本語に訳された後でさえ、本文を読めばそれぐらいはわかりました。

市場はよほど利下げを期待しており、米株は上昇したがっていたのでしょう。

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同じことは1995-2000年のドットコムバブルでも起こりました。

景気が持ち直せば企業収益の伸びを囃し。

景気がスローダウンすれば利下げを囃し。

どちらにしても株価は上昇しました。

まるで「株価は上がる」という結果が先にあって、その理由を探しているかのようでした。

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おそらく今月のFOMCでも、同じことが起こるでしょう。

利下げが25ベーシスに留まれば

「波乱なし」で「イベント通過」で「さらなる利下げを期待して」米株は上昇。

利下げをしなければ

「景気の強さが確認され」「次回の利下げは確実」として米株は上昇。

米金利やドル相場は、米株の上昇ペースに影響を与えるだけ。

それがドットコムバブル型の上昇です。

よほど企業業績が悪化しない限り、米株は上がるものと考えます

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一方、米国経済ブロックと中国経済ブロックの分離もはっきりとしてきました。

韓国は日本に対して輸出に必要な書類を提出することなく、
優遇廃止をやめろと抗議しています。

請求権協定に関する日本からの協議申し出は無視しながら、
ホワイト国除外の協議に応じろと迫っています。

韓国の主張は返答になっていないため、
順当にホワイト国から除外ということになるでしょう。

韓国への戦略物資輸出が滞ると北朝鮮が激しく怒るのはなぜなのか。

マスメディアの誘導や人々の誤解にも関わらず、市場は向かうべき方向へと動いています。

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