「マーケティング」顧客には見えない自社の情報を活用して売上を上げる方法
今日は、「ビジネスに”情報”を活用する」
について、お話ししたいと思います。
それは、全てのビジネスにおいて、”情報”を
活用することが非常に有効な戦略になる、という
ことです。
その”情報”とは顧客が見えないもので、
それを見えるものとして活用するということ。
ジェイもよく話す有名なストーリーですが、
米国で広告の神様と言われるクロード・ホプキンスが、
シュリッツ・ビールというビール会社の再生を行う際、
彼はまず、ビールの製造過程を学ぶことから始めました。
シュリッツのビール製造施設は、五大湖のひとつのすぐ側に
位置しており、至近距離に無限の給水源があるにもかかわらず、
真水が欲しいからという理由でシュリッツはミシガン湖の横に
４０００フィートの井戸を掘って水を汲んでいたそうです。
そしてシュリッツは、彼に２５００回もの実験の末発見された、
最高のビールの味を作り出すのに必要不可欠なイースト菌の
母体を見せ、彼を特別室に連れて行き、その実験の詳しい話を
聞かせました。
ビールの純度を上げるため、ビールを凝結・蒸留・再凝結する
ための、５つの板ガラス張りの部屋を案内し、
でき上がったビールを５回に分けて試飲する試飲者たちや、
ビール瓶が１２回洗浄される洗浄部屋などを見た後、
ホプキンスは信じられないといった風にこう言ったそうです。
「なぜ人々にシュリッツ・ビールができ上がるまでの過程を
知らせないのですか？」
消費者に、単にビールの商品だけを提供するのではなく、
こうした情報とともに提供することで、消費者が感じる
ビールの美味しさは大きく変わってきます。
たとえそれが同じビールであったとしても、
商品の美味しさに対する「先入観」が、味を変えるのです。
有名なプラシーボ（偽薬）効果もこれと似たような話ですが、
色々な形でこれを活用することが出来ます。
例えば食品の通販などの場合、食材を送るのと同時に、
こうやって調理してください、こんなおいしい召し上がり方が
あります、ということを知らせます。
ネット食品宅配のオイシックスで「おためしセット」を注文すると、
各食材について、
「この卵はまずは調理せずに、ぶっかけご飯で食べてください。
そうするとこの卵本来の味がよくわかります」
といった食べ方が書かれた簡単なマニュアルが同梱されてきます。
正しく味わうことで、その商品のおいしさを一層理解してもらおう
という狙いです。
他にも、化粧品通販のドモホルンリンクルは、化粧品の７日間
お試しセットにＤＶＤや冊子をセットにして送っています。
こうやって使ってください、私達はこのようなこだわりを持って
取り組んでいますなど、商品だけではなく文字や映像メディアを
使って商品の魅力や商品にかける情熱を知らせているのです。
こうした『情報』は、まさに企業内（外）に眠る「隠れた資産」
の一例です。
こうした「見えない資産」を活用することによって、ほとんど
コストをかけずに売上をあげることができるのです。
是非、あなたの「見えない資産」である「情報」を顕在化して、
マーケティング戦略に活用してみてください。