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週末だけのグローバル投資コラム

シリア内戦が終わり米国は中国対策に集中する (9)まるでヤクザの手打ち!戦争を避けたイラン

昨年末から米国とイランの緊張が高まりました。

01月03日 米国防総省がイラクにいたイラン革命防衛隊司令官スレイマニ氏を空爆で殺害。

イラン側はこれに対して報復を誓い、01月08日に在イラク米軍基地へミサイル攻撃。

「第三次世界大戦か?」と懸念する人々もいましたが、
米国・イランともにすぐ矛を収めました。

まるでヤクザの「手打ち」のような、出来レースのようにも見えました。

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「暗殺されたスレイマニ司令官はイランの英雄」

これは間違いではないでしょう。

しかし米国にとっては600人以上の米兵・同盟国兵士・イラクや
シリアの民衆の死に関わったテロリストです。

国連安保理決議によって2007年から対イラン制裁対象者にもなっています。

また昨年11月にイランで起きたガソリン値上げ反対デモで、
300人から1500人のイラン人を粛清したと言われています。

彼が指揮する民兵組織は米国への攻撃をエスカレートさせており、
米国側が危機感を募らせていたことは間違いありません。

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10月以降 イラク国内でシーア派組織が繰り返し米軍拠点を攻撃。

12月27日 イラク米軍基地がロケット弾攻撃を受け米国人1名死亡。
複数の米・イラク軍人負傷。

12月28日 (プーチン大統領がトランプ大統領と電話会談。米情報のおかげで露国内テロを未然に防いだと謝意を示し恩返しを約束)

12月29日 米軍は報復としてシーア派民兵組織「カタイブ・ヒズボラ」の拠点を空爆。
少なくとも25人死亡。

12月30日 (保釈中のカルロス・ゴーン氏が日本を脱出してレバノンに到着)

12月31日 イラクで親イラン派デモ隊が米大使館を焼き討ち

01月02日 エスパー米国防長官
「イランめぐる状況一変。テロの恐れあり必要なら先制攻撃も」と発言

01月03日 米国防総省がイラクにいたイラン革命防衛隊司令官スレイマニ氏を空爆で殺害(死者5名)

     イランは報復を示唆。

     米国防総省、脅威の高まりに対応し中東に約3000人増派を決定

01月08日 イランが在イラク米軍基地へ攻撃を開始。

     イラン国営テレビは米兵80人死亡と発表

     しかし米国は「人的被害なし」と発表し、反撃の意図を示さず
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米国の発表によると、
01月08日のイランの攻撃は口先で勇ましく表現する割には抑制的であったようです。

イランからイラク側には事前通告があり、米・イラクともに人的被害はなし。

そしてイラン政府は攻撃後、
「米国が反撃しなければイランは攻撃を継続しない」との書簡を提出していたとのこと。

それに対してトランプ大統領は、反撃の意図を示しませんでした。

これでいったん手打ちということでしょう。

「本当にこんな出来レースがあるのか」と驚きます。

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これはまるでヤクザの世界です。

すでに「手打ち(和解)」は決まっているのだが、やられっぱなしではメンツが立たない。

だから相手事務所のドアに銃弾を撃ち込んだり、
窓ガラスを割ることで「返し(報復)」を終えたことにするそうです。

米国とイランは同じことを軍事基地とミサイルを使って行いました。

しかも狙い通り人的被害を出さなかったわけですから、すごい話だと思います。

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こうなると、「スレイマニ司令官を邪魔だと思っていた人々がイラン国内にもいる」
という説が有力に思えて来ます。

イラン革命防衛隊は昨年6月に安倍首相がイランを訪問して最高指導者ハメネイ師と
会ったときも、直後に日本のタンカー2隻を攻撃しました。

話し合いを進めようとすると邪魔をするので、イラン側も手を焼いていた可能性があります。

するとスレイマニ司令官をピンポイントで爆殺できたのは、
内通者が居場所を教えたからではないかと考えてしまうのです。

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今回の事件で、
米・イランともに戦闘をエスカレートさせたくないという意図が明確になりました。

もちろんそれでは面白くない人がレッドチーム・ブルーチーム両サイドにいます。

したがって米国に対する挑発が完全になくなることはないでしょう。

それでも米国は最良に近い形で今回の事件を収めることができました。

ピンポイントで相手を爆殺したり、逆に犠牲者を出さずに弾道ミサイル攻撃ができる時代。

「しょせん出来レース」と言ってしまうのは簡単ですが、
そのようなことが可能になったのかと驚いています。

(終)

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投資戦略アップデート(20200104)[特別]米国がイラン革命防衛隊司令官を暗殺!抜けられない中東の泥沼とゴーン氏逃亡劇
投資戦略アップデート(20200109)[特別]こんな出来レースが可能なのか!イランのミサイル攻撃にも反撃しない米国
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