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頑固おやじ澤上篤人の長期投資

信じる者は救われる

2019/01/28

「信じる者は救われる」って、たしか聖書かなんかにあるよね。

今日は、「長期投資を信じる者は救われる」かどうかを一緒に考えてみよう。

まず投資であるからには、いつでも未知の将来に踏み込んでいく覚悟が問われる。

たとえ1分先でも、あるいは10年先でも将来は将来であって、
どうなるかは神のみぞ知るところ。

つまりは、未知のことを信じたところで、
本当に救われるかどうかなんて保証の限りではない。

次に、長期投資だからといって特別に神の御加護が約束されているわけでもない。

もし特別待遇なんてものがあるのなら、古今東西かくも多くの人々が長期投資を
中途で投げ出して脱落していくこともなかったのに。

やっぱし、投資の世界では信じようと信じまいと、救われるなんて考えは甘いのか?

オレは、個人的な見解であり約束も一切できないが、「長期投資は救われる」と信じて長い。

それも「救われる」といった受け身の気持ちではなく、
「本気で長期投資やり通したら、それなりのごほうびは必ずいただける」
と確信している。

言っておくが約束ではないよ。

それと、本物の長期投資をやり抜くってところが
絶対条件となるのも忘れないこと。

では、もったいぶりながらスタートするとしようか。

投資なんて、安く買って高く売るだけのこと。

みなが売ってきて価格が大幅安になっている時などは、
この先どうなるかわからない不安感や、お金を失う恐怖心理が
先立って、なかなか買いにいけない。

暴落相場で買えるかどうかは、
「これなら将来に向けて投資価値がしっかりと高まっていく」
と期待できるかどうかにかかってる。

将来に向けて投資価値が高まっていくかどうかといわれても、
将来のことだから現時点では本当に高まるかどうか定かではない。

あくまでも、「将来に向けて強い期待がもてるか」どうかだ。

では、「将来に向けて投資価値が高まっていくだろうと、
強い期待をもてるもの」って、どんなものだろう?

たとえば、地球規模で需要が高まっていくようなものに応えようとするビジネスだ。

どんなことがあっても変わることなく拡大していく需要に乗るのなら、
一時的にどんな環境変化が起ろうと商売が消えてなくなりはしない。

地球規模で高まっていく需要に応えようとするビジネスであれば、
そこへの投資価値もやはり高まっていく。

そういった企業の株が、短期的な経済現象や天変地異、
テロなどで大きく売り込まれた時に、すかさず買っておけば
本物の長期投資のスタートを切れる。

ここまでの段階で、お気づきのように、数字は一切使わない。

そんなものよりも、「地球規模で需要の高まりをイメージする構想力」と
「一時的な悪材料(2~3年続くものも含めて)が出た時に断固として
買い出動する胆力」が問われる。

逆に、買い理由でも数字を使って、客観的に裏付けようなんて言い出した瞬間、
「とてもではないが、ここでは買えない」となってしまう。

というか、たちまち長期投資とやらの夢は露と消え、
ごく一般的な投資をやらかすだけになる。

2,3年前もそうじゃない。

米国景気の腰くだけ感とか、ギリシャ危機がくすぶっているとか、
大震災で日本経済はマイナス成長となるかもとかで、株式市場は
企業収益の悪化を予測して売られていた。

数字つまりファンダメンタルズの悪化が見込まれ、誰も買おうとしない。

だからといって、売っている投資家たちにしても、
現状の弱々しい相場環境が今後5年10年も続くとは思っていない。

業績数字の改善を待って、いずれは買おうとしている。

われわれ本物の長期投資家は、そういったまどろっこしいことは好まない。

「どうせ買うんだから、下げている今のうちに買っておこう」と単純明解。

それで、いつ売る? 長期投資家の眼でみれば、ずっと先の4~5年後、
あるいは7~8年後だろう。

景気も相当に回復し、企業収益も驚くほどに向上している。

つまり、すごい業績数字をはやして一般の投資家が競うように買い群がってきた頃だ。

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