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大前研一ニュースの視点

米ツイッター・米スナップ・鴻海精密工業 ~ツイッターの課題は、ビジネスモデルがないこと

2019/01/29

  • 米ツイッター 約8億円の自社株買いを発表
  • 米スナップ 米スナップが上場
  • 鴻海精密工業 「米国第一」に模範解答

ツイッターの課題は、ビジネスモデルがないこと

米ツイッターのジャック・ドーシーCEOは先月14日、
700万ドル(約7.9億円)相当の自社株を買い戻すことを発表しました。

また同15日、ゴールドマン・サックスのテクノロジーカンファレンスに登壇し、
「近年のツイッターはユーザー体験やプロダクトを磨き上げることから目をそらし、
新規ユーザーの獲得や新機能の追加に力を注ぎすぎていた」と語ったとのことです。

ツイッターはメディアとしての影響力は抜群ですが、
お金に換える明確なビジネスモデルがありません。

視聴率で言えばテレビ並みの媒体なので、
例えばトランプ大統領のツイッターの発言を読む人が多くいたら、
その人数に応じて課金するということができれば良いのですが、それがうまくいきません。

数百億円の赤字がつづき、株価も低迷している状態です。

同じく大きな影響力を持つインターネットメディア・
フェイスクブックとの一番大きな違いは、ビジネスモデルの有無でしょう。

ジャック・ドーシーCEOは、ツイッター社だけでなく、
2015年上場した決済会社・スクエア社のCEOも兼ねています。

ドーシーCEOが離れている間に、ツイッター社の有力な人材は去ってしまいました。

難しい状況かもしれませんが、
ビジネスモデルをどうするかという課題を解決しなくては前へ進めないと思います。

スナップチャット創業者とイーロン・マスク氏の違い

写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップが2日、
ニューヨーク証券取引所に上場しました。

公募・売り出し価格の17ドルに対し、初値は24ドル。

終値ベースの時価総額は283億ドル(約3兆2000億円)と
IT関連の米市場での新規株式公開としては、
2014年の中国電子商取引大手アリババ集団以来の規模となりました。

あっという間に売り出し価格を上回ってしまいました。

24時間で映像が消えるというコンセプトなどが
「今」の時代にマッチしているサービスということでしょう。

2011年7月カリフォルニアで創業。

創業者エヴァン・スピーゲルが26歳、
ボビー・マーフィーが28歳という若さです。

KPCB、セコイア、アリババ、政府系ファンドGIC(シンガポール)、
テンセント、ヤフーなどから8回ほどの投資を受けながら、見事に上場を果たしました。

SNS系ベンチャー企業のイグジット価格では、フェイスブックに次ぐ約236億ドル。

LINEが69億ドルですから約3倍になるのですごい価格です。

とは言え、ウーバー、小米、エアビーアンドビーなど、
さらに上を行くユニコーン企業があります。

26歳で5000億円の資産を得て、時の人になりつつあるエヴァン・スピーゲル氏。

イーロン・マスク氏のような起業家なのか?というと、
少し毛色が違うと私は感じています。

例えるなら、「同好会スタイル」という印象です。

映像で自己主張したい、映像を共有したいというシンプルなことを、
学校の友だち同士で面白いから実現してみたという感じです。

ペイパルを創業したピーター・ティール氏やイーロン・マスク氏は、
ペイパルというサービスで「世の中のお金の仕掛けを変えてやろう」
という想いを持っていたと思います。

その他のペイパル出身者を含め、
ペイパル・マフィアと呼ばれる彼らの「ペイパル後」の動向を見ていても、
ヴァン・スピーゲル氏とは違う部分を感じます。

シャープ再建に成功した鴻海の次の一手

日経新聞は先月21日
『「米国第一」に模範解答 鴻海、巨額投資の深謀』と題する記事を掲載しました。

これは鴻海精密工業が米国への投資をいち早く表明した背景には、
現在同社が中国で行っている「HUB(ハブ、部材倉庫)」機能を米国で実現するため、
サプライヤーに協調投資を促す狙いがあると指摘しています。

また同社が今後注力するとみられる電子白板は、
アップル、シスコ、HPなど現在の主要な顧客もターゲットに出来るほか、
現地生産のメリットも享受できる領域としています。

鴻海はソフトバンクが発表した
「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」にも参加を表明しています。

ソフトバンクグループがサウジアラビアと発足させる投資ファンドで、
運用規模は10兆円超になる見込みとのことですが、
これも利用しながら鴻海としては米国への展開を考えているのでしょう。

実際のところ、トランプ大統領が主張する
「雇用創出」につながるという意味では鴻海が一番だと思います。

またシャープ買収後の立て直しに成功し、シャープは四半期で黒字化しました。

すでに再上場の可能性がささやかれています。

シャープが一件落着したので、
次の一手として米国戦略ということかもしれません。

トランプ大統領を喜ばせて、米国政権に取り入ってしまおうという流れなのでしょう。

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