ドラッグストア大手/TKP/LIXIL~業界再編で生き残るには
・ドラッグストア大手 経営統合へ向け検討開始
・TKP 連結営業利益100億円見通し
・LIXILグループ 3つの役員人事案訝る異例の内容
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▼スギHDとココカラファインだけでなくマツキヨも統合し、3社でトップを狙え
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ドラッグストア大手のスギホールディングスと
ココカラファインは1日、経営統合に向けて検討を始めると発表しました。
2社で準備委員会を設け、7月31日をメドに基本合意書の締結を目指す考えとのことです。
ドラッグストアのビジネスモデルの特徴の1つは、
薬関連商品で利益を出せるため、その他の商品を安く販売できることでした。
この戦略は功を奏し、コンビニエンスストア市場を脅かすほどの売上に成長し、
店舗も順調に増えてきました。
しかし、ここにきてドラッグストア業界が過当競争に陥っています。
業界内の勢力図を見ると、ウエルシアとツルハHDがトップ争いをしていて、
マツキヨが5位、スギHDが6位、ココカラファインが7位となっています。
今回、スギHDとココカラファインが経営統合の検討をしていると報じていますが、
実は5位のマツキヨもココカラファインを狙っていると言われています。
スギHD、ココカラファイン、マツキヨの3社が統合すると、
売上高は約1兆5000億円になり、ウエルシアやツルハHDと比べても約2倍になり、
圧倒的なトップにたてます。
ドラッグストアの場合には、規模の経済の影響はそれほど働かないと思いますが、
それでも3社が統合した規模になると、購買力が著しく強くなります。
かつて購買力で差別化を図ることで、安売りを実現し、
売上高が業界初の1兆円を突破した当時のダイエーのような立場になれる可能性があります。
私なら、ここまで視野に入れます。2社で統合したところで、
売上は「1+1=2」という程度で、コストも2倍になるでしょうし、
それほど魅力を感じません。
もちろん本社機能を削ることができるでしょうが、
どうせ経営統合を図るならもっと大きな絵を描いて、
業界トップに躍り出ることを考えてほしいと思います。
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▼順調に成長するTKPには、さらに大きく成長できるチャンスがある
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貸会議室大手ティーケーピー(TKP)の2022年2月期の連結営業利益が
20年2月期予想より6割強多い100億円程度になる見通しです。
主力の時間貸し会議室では高水準な稼働率が続く他、
シェアオフィス事業の拡大も寄与するとのことです。
TKPは売上も営業利益も順調に伸びています。
日本リージャスを買収し、急成長を継続しています。
売上の内訳を見ると、室料以外に、飲料、宿泊、その他とあります。
その他に含まれるのは、研修のコーディネートや通訳、音楽照明などです。
このような室料以外の収益源も、今後は大いに期待したいところです。
地方大学の受験会場として東京のTKP会議室を貸し出していますが、
非常に面白いと思います。
市ヶ谷・四谷近辺にあるTKPの会議室を、
地方イベントの代用にするというのは、他にも需要があると思います。
また出張で東京に来たビジネスパーソンの宿泊施設として使ってもらうなど、
宿泊の分野を伸ばしていくこともできるでしょう。
ファーストキャビンなどと同様、安く泊まりたいニーズを捕まえることができれば、
大いにチャンスはあると思います。
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▼LIXILの今後は?会社側が提案するメンバーは豪華
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LIXILグループは先月30日、定時株主総会の招集通知を公表しました。
会社側が提案する8人、会社側と前CEOの瀬戸氏側の双方が提案する2人、
及び瀬戸氏側が提案する6人に分けて、
3つの役員人事案を諮る異例の内容となっています。
まず、会社側が提案している8人を見ると、
かなり強烈なメンバーが揃っています。
元リコー社長の三浦氏、元JVCケンウッド会長の河原氏、
ベネッセHD副会長の福原氏、元ミネベアミツミ専務の内堀氏、
前コニカミノルタ社長の松崎氏などです。
一方、瀬戸氏が提案するメンバーは、LIXIL社内の人が多く、
正直に言って面白みがないと感じます。
どちらのメンバーにも含まれている監査役の2人が、
瀬戸氏を支持しているということですが、私には理解できません。
それぞれの提案するメンバーを見て、
瀬戸氏の提案を支持するというのは、
経営者に対する感覚が鈍いとしか言えないでしょう。
会社側が提案するメンバーをまとめられる議長がいて、
実行できるCEOがいるなら、
かなり面白いことができるでしょう。
瀬戸氏が提案するメンバーとは「格が違う」と思います。
プロキシーファイトになるとのことですが、
常識的には会社側の提案が受け入れられるでしょう。
プロキシーファイトの結果、
どのような結末を迎えるのか注目したいと思います。
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