No.6 知っておくべき顧客を満足させるリッツカールトンのおもてなし方法
ホスピタリティは、【顧客満足度】に直接的に関わってきます。
そして、お客様が使うお金は、顧客満足度に左右されます。
リッツカールトンのホスピタリティが会社の利益向上に
直結している理由があります。
ある調査では、下記のような数字が出ています。
・非常に幸せで満足しているお客様は、
平均より【23%も多く】お金を使ってくれる
・普通に幸せなお客様は平均より【7%多く】お金を使ってくれる
・どちらでもないというお客様は平均より【マイナス1%しか】
お金を使わない
・満足していないお客様は平均の【87%しか】お金を使わない
※元リッツ・カールトン高野登氏の著書
『サービスを超える瞬間 実例・実践編』70ページから抜粋。
つまりは、ホスピタリティを高めることで、
利益に直接つながるということです。
例えば、顧客単価が平均10万円の場合、
お客様が非常に満足をしたならば、2万3千円も多く
お金を使って頂けることになります。
このご時勢に、23%も売上がアップというのは、
相当すごいことなのではないでしょうか。
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■全従業員が高いレベルでなくては、意味がありません
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ホスピタリティに関して、もう1点重要なデータがあります。
例えば、お客様に従業員が8人接したとします。
8人のうち7人が素晴らしいホスピタリティを発揮し、
お客様は大満足したとします。
しかし、最後の1人のホスピタリティが平均以下だったとすると、
お客様はその最後の1人のレベルで会社全体を評価してしまうのです。
つまりは、【会社全体】としてホスピタリティの向上を
していかないといけないということです。
これは、小手先のシステムではなく、【企業文化】
に関わってくることです。
リッツ・カールトンの全社員が、高いレベルでホスピタリティ
を提供し続けているのは、企業文化のところからしっかりと
築き上げているからなのです。
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■リッツ・カールトンの人気の秘密
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【リッツ・カールトン・ミスティーク(神秘性)】
と呼ばれるものがります。
それは、お客様の期待を大きく上回るサービスを
リッツ・カールトンがしたときに言われます。
人は、期待を上回ったときに感動します。
このミスティークがリッツ・カールトンの人気でもあるのです。
そのミスティークのひとつをご紹介します。
↓
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以前、マイアミのドルフィン・スタジアムでスーパーボウルが
開催され、同ホテルは5台の長距離バスでゲームを見に来たお客様の
宿泊先になっていました。
ところが、ゲームが始まって15分もたたないうちに小雨が降り始め、
あっという間に土砂降りになったのです。
止みそうな気配はありません。
ザ・リッツ・カールトン サウスビーチの紳士淑女は、
ドルフィン・スタジアムに出かけたお客様のことを心配しました。
緊急ラインナップが開かれ、びしょ濡れになって戻って来るお客様に
どんなことができるかを話し合うブレーンストーミングが行われたのです。
ランドリーチームは300枚のタオルを用意しました。
会議・イベントチームはスタジアムの会議企画者に連絡を取り、
お客様を迎えにいくことを伝えました。
フロント係は、バスの運転手に連絡し、お客様のバスが、
スタジアム駐車場のどこにいるかを正確に把握しました。
そして、食品飲料チームがスタジアムへ向かったのです。
試合が終わり、びしょ濡れになったお客様がバスに乗り込むと、
リッツ・カールトンのロゴが入った温かなタオルが座席に用意されていたのです。
ホテルでは、ゲスト・リレーションズ、ゲスト・サービス、宴会担当の
従業員が、リッツ・カールトンの青い大きな傘を持って待っていました。
温かい室内で寛ぐお客様に、従業員は笑顔で熱いココアやコーヒーを
運びました。
※この物語は、リッツ・カールトンについて書かれている書籍
『ゴールド・スタンダード』ジョゼフ・ミケーリ著で紹介されています。
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ここに出てくるザ・リッツ・カールトン サウスビーチの紳士淑女だけが
特別ではなく、世界中のリッツ・カールトンでこのようなミスティークが
毎日起きているのです。
このミスティークこそが、リッツ・カールトンに来るお客様を
感動させ【とりこ】にしてしまうのです。
全従業員がお客様のためを考え、この物語のようなチームワークを発揮
できるようになる会社を想像しただけでもワクワクしてきせんか。
あなたの会社がお客様に対してホスピタリティある対応をしているか、
一度、考えてみてください。
「リッツ・カールトンの参考本」
元リッツ・カールトン高野登氏の著書
『サービスを超える瞬間 実例・実践編』
ジョゼフ・ミケーリの著書
『ゴールド・スタンダード』