「マーケティング」営業方法の一つ「パラダイム転換」
2019/01/27
以前、NHKのクローズアップ現代をたまたま視聴
したら面白かったので、思わず見入ってしまいました。
それは、「オオゼキ」というスーパーが、通常パートが
多い世界で、ほとんどパートを使わず、
従業員の7割を正社員にして、それぞれの担当者に
値決めや品揃えを任せるという内容でした。
正社員なので、パートの方より人件費がかさみます。
しかも、この不景気の値下げ競争で、商品の値段も
下げているそうです。
しかし、このスーパーは売上を上げ続けているのです。
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売上が上がっている理由は、お客様一人当たりの購入
点数が増えているからとのことです。
なぜ一人当たりの購入点数が増えているかというと、
スーパーの店員(正社員)がお客様に
「こんな食材でこんな料理をしてみてはいかがでしょうか」
「白菜が大きいようでしたら、半分に切って売りますよ」
とこまめに声をかけることで、買い物に悩んでいるお客様
の手助けをし、思わず買ってしまうからとのことでした。
パートではなく、正社員を配置する理由がここにあるのです。
正社員だからこそ、商品の販売に関する権限を持たせる
ことができ、すぐにこまめにお客様に対応できるのです。
ここに「パラダイム転換」があります。
通常なら商品の値段を下げることに比例して、人件費も
削減していく方向になると思うのですが、
このスーパーでは反比例して人件費を上げることで
売上を上げているのです。
■このパラダイム転換は、【営業】の世界でも言えることです。
このご時世、一つでも多くの商品をすぐに売りたいから、
社員教育の時間や予算を削減して、すぐに営業に出して
しまいます。
しかし、パラダイム転換をして考えてみると、売上を上げる
ために社員教育に時間とお金を十分に使い、しっかりと営業
のノウハウを学ばせてから営業に出すのです。
そうすると、お客様に対してしっかりとした提案が
できるようになります。その結果、
・あの会社の商品はいい
・あの会社の営業パーソンはとても頼りになる
・何かあったらあの営業パーソンに相談しよう
などと、いい評判がたち、リピート客や口コミで
商品が売れるようになるのです。
社員教育に時間とお金を使うことで、一瞬売上は
落ちるかもしれませんが、長い目でみると、売上は
比較にならないほど上がるのです。
パラダイム転換をしたあとに重要なのが、どうやって
営業パーソンの社員教育をするかということです。