「マーケティング」お客が喉から手が出るほど欲しくなるキーワードの選択次第で売上に大きく差が出る事例
昨日、駅のホームで電車を待っていた時の話です。
ふと見回してみると、電車待ちの8割の人が
うつむいてスマホを操作していました。
冷静になって見てみると、
皆が同じような姿勢で
カチカチとスマホを操作している様子が、
少し滑稽に思えてしまいました。
今日、スマホや携帯電話は、
1人1台持っていて当然という認識を持たれています。
発売当初は、バブル経済の象徴であり、
持ってる人も少なかった携帯電話ですが、
今日の市場は、既に飽和状態となっています。
docomo、au、ソフトバンクの3社が、
お互いのユーザーを、あの手この手で
自社に引き入れようとしているのが現状です。
まさに、スマホ三国志とでも言いましょうか。
他社キャリアの携帯電話の電話番号を、
そのまま引き継いで乗換が可能な、
ナンバー・ポータビリティシステムで、
他社からの引き抜きを計ったり。
割引や様々な特典を付けるという戦略もあります。
このように、あの手この手でシェアを拡大しようと、
ますます競争が激化しているスマホ業界ですが、
今回、携帯電話に関連した、【ある成功事例】をご紹介します。
誰にでも活用できるマーケティングのコンセプトを
ご紹介しますので、是非とも最後までお読みください。
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高確率で狙った顧客にアプローチする秘訣
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九州は大分県の別府市に、
「トキハ百貨店」という百貨店があります。
昭和10年から創業開始したトキハ百貨店は、
長い間地域に愛され、今日まで営業を続けてきました。
しかし、ここ数年で、別府市内には、ディスカウントショップや
イオン系列の大型デパートが建ち並ぶようになり、
若い客やファミリー層は、そちらに取り込まれてしまいました。
現在では、トキハ百貨店の客層は、
昔からトキハを利用している
シニア層が中心となっています。
私は、一時期、別府市に住んでいた事があるのですが、
当時、古き良き日本を彷彿とさせる、その雰囲気が好きで、
意味も無く店内を見て回ったりする事がありました。
ある日、店内を見て回っていますと、
百貨店のホールの特設会場で、
携帯電話の説明会が開催されていました。
30名程の高齢者に対して、
auの販売代理店の若い女性スタッフが、
携帯電話についてのプレゼンテーションをしていました。
しばらくその様子を見ていたのですが、
プレゼンテーション終了後には、
なんと、【約半数】の高齢者の方々が、
携帯電話の契約をしていました。
30名中、15名の成約です。
【50%の成約率】は、驚異的な数字だと言えます。
冒頭でもお話したように、
今日、スマホの競争力は激化しています。
当然のごとく、各販売代理店も、
飽和状態のスマホ市場の中で、
何とか契約数を上げようと
必死になってるはずです。
そのような中で、auの販売代理店が、
【たった一回の説明会で成約率50%】
という驚異的な成約率を出せた理由は、いったい何なのか。
それは、高齢者という、未開拓の客層が集まる場所を見つけ
スマホではなく携帯電話の説明会を開催したことかもしれません。
販売員のトーク術や、
練りこまれた説明会の構成かもしれません。
しかし、ここで最も注目したい成功要因は、
説明会を通して、高齢者の方々の心に刺さる、
【正しいベネフィットの提示に成功した】という事です。
例えば、ビジネスマンにとって、
スマホを利用する事のベネフィットは何でしょうか?
緊急事態に直ぐに対応出来る事や、
報告・連絡・相談がどこでも出来る事だと思います。
では、高校生にとってのベネフィットは?
きっとそれは、好きな時に好きな人とメールや電話が出来る事。
または、ゲームで暇つぶしが出来る事かもしれません。
それでは、高齢者にとって、
携帯電話を持つ事で得られるベネフィットは
一体何なのでしょうか?
実は、説明会の中で、プレゼンテーションをしていた女性スタッフが、
何度も口にしていたキーワードがあります。
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「好きな時に、『お孫さん』と連絡が出来ます」
「遠方にお住まいの『お孫さん』の写真も、メールですぐに受信可能です」
高齢者の方々にとって、
孫は目に入れても痛くないほど可愛いものです。
この「お孫さん」というキーワードを使う事で、
高齢者にとっての正しいベネフィット
提示する事に成功したのです。
正しいベネフィットを提示するためには、
顧客の立場に立った、具体的なビジョンを示す必要があります。
「何が出来るか」では無く、
「何を提供できるか」という事です。
「携帯電話があれば、いつでもどこでも電話をかける事が出来ます。」
と言うだけでは、
「へぇ~、そうなんだ。だから何?」
で終わってしまいます。
「携帯電話があれば、好きな時にお孫さんと連絡がとれます」
「携帯電話があれば、常に家族と繋がっていられます」
「携帯電話があれば、急なトラブルや案件にも、即対応できます」
「携帯電話があれば、友達や恋人と密に連絡がとれます」
というように、もう一歩踏み込み、
お客様がのどから手が出る程欲しいようなベネフィットを
提示してあげる事が重要です。
ターゲットによって、心に刺さるキーワードは変わってきます。
この言葉を履き違えてマーケティングを進めていては、
最大限の効果は期待できません。
これは、ジェイがよく言う、
「正しい場所に梯子をかける」という事です。
言葉1つ変えるだけで、お客様の反応が変わって来る事を、
ジェイは我々に教えてくれました。
心に刺さる、練りこまれたキーワードは、
飽和していると思われた市場さえも、
再度活性化する事があるのです。
あなたがアプローチしたいお客様は、どんなお客様ですか?
また、そのお客様の心に刺さる様なベネフィットを提示できていますか?
ご自身のビジネスと照らし合わせて頂けたらと思います。