出光創業家が昭和シェルとの合併に反対
2016/09/26
~これを読めばマーケットとそれを取り巻く国内外情勢のツボが分かる~
⇒“今日の焦点”はズバリ:
「出光創業家が昭和シェルとの合併に反対」です。
⇒その理由は……:
─「合理性」と「不合理性」。
この二つが今起きていることの根幹にある対立軸です。
-「誰でも、いつでも、どこでも同じ判断になるはず」
これが合理性の中心的なメッセージです。
-これに対して不合理性ではこうなります。
「いつも同じ判断などありえず、常に異なる」
-実はこの二つの伝統が米欧の文化には常にあるのです。
一方だけではないのです。
-とかく「米欧=合理的」と考えられがちです。
しかしそうではなく、両軸があるのです。
-そのことを知らなければこれからの展開は理解できません。
なぜならばこれら両軸の間で大きく揺れ動き始めるからです。
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出光創業家が合併に反対していると報じられています。
相手は「昭和シェル」です。
合理的に言えば確かにそうなのかもしれません。
「昭和」の方は問題が確かにありません。
問題は「シェル」の方なのです。
いわずとしれたロイヤル・ダッチ/シェルです。
出光は戦前から正に尖兵となってきたのです。
我が国、そして中国大陸において 石油マーケットで争ってきた。
誰と争い、どことの関係で尖兵だったのか。
他ならぬアメリカ、イギリスなのです。
かつては「ライジング・サン」と言われたシェル。
これと激しい争いをしたのが出光だったのです。
ところが今になって「合併」だという。
確かに計算上は合理的なのかもしれません。
しかし納得が行かない。
「不合理性」という人間性そのものは別の答えを叫んでいるのです。
それが、今回の出来事に潜んでいる本質です。
そしてそれは正しい。
なぜならば・・・私たちは不合理性の塊だから。
それが・・・人間性そのもの、なのです。