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週末だけのグローバル投資コラム

米中通商協議のゆくえ (2)米朝首脳会談は「進展なし」だが「効果あり」

今週ベトナムで行われた第二回米朝首脳会談に先立ち、弊社は会員さんに対して

「全く意味がない」

と書いてきました。

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米国が武力行使を含めて圧力を強めることは、あまり考えられません。

サプライズがあるとすれば米国側が大きな譲歩をしたときでしょう。

たとえば実質的な北朝鮮の核容認や、見返りなしの朝鮮戦争終結宣言などです。

そうなれば株式市場は短期的に好感するかもしれませんが、
長期的には米国の覇権を揺るがすことになると考えます。

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しかし意外なことに、会談は物別れに終わりました。

日本が強制的に資金や技術を「援助させられる」こともありませんでした。

ボルトン氏が同席したことや、日本政府が事前に「援助しない」と
表明したことが効いたのかもしれません。

弊社は今回の会談を「進展なしだが効果あり」と判断しています。

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米国側の報道で、北朝鮮は「制裁解除すれば核を段階的に廃棄する」と
主張したとされています。

それをトランプ大統領は突っぱね、「譲歩しなかった」と誇りました。

一方北朝鮮の方は、「現実的な提案をした」と反論しています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-02-28/PNNEJD6VDKHS01

会談が急に打ち切られて共同会見すらなかったので、
「決裂」と言って良いでしょう。

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これを見て弊社は、「米中協議にも影響があるぞ」と考えました。

するとやはり、トランプ大統領は米中協議についても
「交渉がうまく行かなければ歩み去ることもあり得る」と述べました。
https://jp.reuters.com/article/trump-china-walkaway-idJPKCN1QH2TM

中華流交渉術に嵌められていることに気付いたのかもしれません。

中国側としては交渉を打ち切られないために、
期待を持たせるための「餌」を提示して来るでしょう。

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「悪いディールよりノーディール」

これは交渉の基本です。

しかし

「交渉を始めたら、ディールをしなくてはならない」

「いついつの期限までにディールしなくてはならない」

などの制約があると、相手につけ込まれて譲歩することになってしまいます。

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民主国家の場合は選挙もありますので、時間が限られます。

さらにマスメディアが期待や友好ムードを盛り上げ、
「ノーディール」の選択肢を潰してしまいます。

そのようにして民主国家は、いつも交渉事で独裁国家にやられてしまうのです。

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しかしトランプ大統領は、これまでの交渉相手と全く違うようです。

自分で期待や友好ムードを盛り上げておいて、
気に入らないと席を蹴とばして帰ってしまうのです。

独裁国家シンパのマスメディアが騒いでも、意に介しません。

だとすれば、過去50年の米国大統領の中でかなり
「やれる人」のように思えて来ます。

トランプ大統領の交渉術は、
先進国の指導者にとって大いに学ぶところがあるでしょう。

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これまでのハメ技が通用しないとなれば、逆に独裁国家が困ります。

成果をあげられない担当者は首筋が寒くなっているかもしれません。

独裁者自身の権威や指導力も疑問視されます。

各国の独裁国シンパも、責任のなすり合いで内ゲバを始めるかもしれません。

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これまで時間で追い詰められているのは、
トランプ大統領であるかのように見えました。

しかし「ノーディール」を選択したことで、それが逆転したのです。

このままでは北朝鮮への制裁は続き、干上がって行きます。

中国にはひたひたと、デフォルトの波が押し寄せています。

「なぜ中国の方が時間がないのか」については、
来週リリースの会員さん用レポートで詳しく解説します。

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桁違いの衝撃、中国最大の民営投資会社がデフォルト
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55622
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ほころぶ中国企業の相互債務保証、デフォルト連鎖も
https://jp.reuters.com/article/china-guarentee-tangle-idJPKCN1Q20CV
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参考のためワイルドインベスターズ投資ブログをご覧ください。
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投資戦略動画(公開用)20190301
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