日銀マイナス金利を導入 (2)銀行が守りに入るパラドクス
2019/01/28
日銀が導入したマイナス金利ですが、1週間も経たないうちに空回りの気配です。
通貨はマイナス金利発表時の水準を大きく下回って円高ドル安へ。
そして日本株も上昇分をすぐに吐き出して安値トライの方向です。
もちろん他市場の要因が大きいのですが、マイナス金利を導入しても
株価を数日間しか支えることができなかったということです。
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さらに日本国債は9年ゾーンまでマイナス金利となりました。
いまのところ、マイナス金利が適用される資金はほとんどないはず。
するとこれは将来を見越して日本国債を温存する「売り渋り」ではないかと考えます。
金融機関は先手を打って、守備的な対策を打ち出しているということです。
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これは予想できたことでした。
日本国内の資金需要は、長期に渡るゼロ金利によって掘り尽されています。
さらに貸すとすれば、回収の見込みが薄い案件ばかり。
ここでマイナス金利によって他の融資から得られる利益が圧縮されたら、
銀行がリスクを取る余地(リスク許容度)はさらに小さくなります。
金利が低くなれば低くなるほど、貸し倒れを許容できなくなるのです。
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そんな時に、リスクウエイトが高い貸し出しを増やすでしょうか?
日銀の思惑とは正反対に、銀行の貸し出し態度はむしろ厳しくなってしまうわけです。
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そんなリスクを取るぐらいなら、投資家はむしろ米国債を買うでしょう。
どうせギャンブルさせられるなら、比較的高いドル金利を受け取りながら
ドル円の為替リスクを取った方がマシです。
うまくドル高が進んでくれたら、利益が得られるかもしれません。
これが米国金利を低下させ、ドル高・米株高の「燃料」となります。
日本のマイナス金利は、日本国内の景気改善よりも米国バブルをもたらすということです。
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ただそれも、一筋縄では行きません。
世界景気が後退すれば米国株は下がり、リスクオフの円高が進みます。
そうなると米国債を買った投資家は損をします。
そして日米欧がそれぞれバラバラに金融政策だけで何とかしようとしているうちは、
この苦境から脱出するのは厳しいように思います。
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「景気はゆるやかに回復」と強弁し続けたあげく、突然行われたマイナス金利政策。
大本営が何を言おうと、世間は風を感じ取ります。
守りに入った銀行は貸し出し態度を硬化させ、増資に走るかもしれません。
アナウンス効果が薄れた後は、ただ弊害が残るだけです。
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