そこが知りたい情報チャンネル

このブログは、自分にとって参考になったことや活用できると思った記事をUPしていきます。

週末だけのグローバル投資コラム

ヘリコプターマネーの本質 (2)消費税は強烈な「逆ヘリマネ政策」

2019/01/28

「ヘリコプターマネー、必要も可能性もない」

今週は黒田総裁の発言が報道され、一気に日本株が下がって円高に振れました。
http://www.newsweekjapan.jp/headlines/business/2016/07/174156.php

その後、これはBBCによる6月のインタビューとの話が出て、落ち着きを取り戻しました。
http://jp.reuters.com/article/kuroda-bbc-idJPKCN1011E9

*****************************************************

いまの黒田日銀は「サプライズによる株価維持」を主な手法としています。

否定しても肯定しても、市場に疑心暗鬼を生んでしまいます。

この状況であれば、昔のニュースを流して市場を操作しようと考える人々がいてもおかしくありません。

*****************************************************
*****************************************************

しかし日銀がこれ以上の金融緩和をしても、効果はほとんどないでしょう。

むしろ副作用のほうが大きくなり、収拾がつかなくなります。

-----------------------------------------------------
1. 日銀が国債の買い入れを増やしても、インフレにはならず出口戦略が絶望的になる

2. マイナス金利を拡大しても、金融市場の歪みが大きくなるだけ

3. ETF買い入れを増やせば株価は上がるかもしれないが、消費が回復する見込みはない
-----------------------------------------------------

金融政策は限界を迎えているのです。

*****************************************************

政府が永久国債を発行し、日銀が買い取るというプランもあります。

しかしこれは5年債や10年債を買って、償還したらまた買い直すのとほぼ同じです。

しいて言えば、リファイナンス(再調達)の手間とリスクが減るぐらい。

そしてどうせ国が命令して買わせるのだから、リファイナンスのリスクはほぼゼロ。

つまり今行われている国債買い入れと、ほとんど変わらないのです。

*****************************************************
*****************************************************

そして日本政府は、強烈な「逆ヘリマネ政策」をずっと続けています。

なにしろ、人々がカネを使うたびに金額の8%を召し上げているのです。

そう、消費税こそ「強烈な逆ヘリマネ政策」と言えるでしょう。

*****************************************************

*****************************************************

ヘリコプターマネーは、人々に広くカネを与えることによって消費を喚起するのが狙いです。

それが需要となり、投資を生み、経済が活性化します。

通貨価値が下がってインフレになる副作用はありますが、デフレ下なら好都合という考えです。

*****************************************************

しかし消費税は全く逆です。

人々から広く、継続的にカネを巻き上げます。

普通の人は生活するだけで精一杯で、余計な支出をどんどん削ります。

消費がヘタり、地方経済は壊滅し、投資は外国に逃げます。

日本の「失われた25年は」消費税引き上げから始まっているのです。、

*****************************************************
*****************************************************

この「強烈なデフレ政策」は、異次元緩和の効果を台無しにします。

「2年で2%のインフレ」という目標は、全く達成されませんでした。

この先もあらゆる政策の効果が薄くなり、デフレに苦しめられるでしょう。

消費税がある限り、経済が良くなるわけがないのです。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

ワイルドインベスターズ株式会社



-週末だけのグローバル投資コラム
-