仮想通貨の技術的問題 (9)試されるメディアリテラシー
2019/01/28
仮想通貨が大ブームになった背景には、巧みなマーケティング戦略があります。
民間人が発行した「単なる電子ゲーム内のアイテム」を、
価値ある資産であるかのように仕立て上げたのです。
タレントを使った宣伝や、アフィリエイターを使った勧誘が猛威を振るいました。
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一方、金融や資産運用の専門家による慎重な意見は無視されました。
こちらが本質的・構造的な問題を指摘しても、
感情的な反発を呼び起こしてしまうのです。
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「この凄い技術を全く理解できていない」
「法定通貨を守る側の人間だから、既得権を手放したくないんだろ」
「自分が儲け損ねたからって嫉妬は見苦しい」
「老害は若者の邪魔をするな」
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しかしこれも、マーケティング戦略に基づいた
「反論用テンプレ」だったのかもしれません。
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宣伝に起用されたタレントさんにとっては、災難な話だと思います。
彼ら自身が仕事を選ぶ立場であることは稀だからです。
消費者の怒りを買い、信用を傷つけられても、
スポンサーを批判するわけには行きません。
そんなことをしたら次の仕事が来なくなってしまうからです。
しかしある程度は「嗅覚」を持っておかないと、
タレントとしての商品価値に影響してしまいます。
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アフィリエイターたちは、自分では投資していない人がほとんどでしょう。
そんなことしなくても、ノーリスクで報酬を得られるからです。
「私も仮想通貨で大きな利益を上げました!」
「お薦めの業者はXXXです!」
と興味を引き、誘導するまでがお仕事です。
風向きが怪しくなったらページをそっと削除して、別の商品を売り込むだけ。
彼らにとって仮想通貨は単なる「商材」であって、こだわる必要などないのです。
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あらゆる情報発信者には、それぞれの立場があります。
作る人には作る人の立場が。
マーケターにはマーケターの立場が。
広告タレントには広告タレントの立場が。
それぞれの役割や仕事を、否定する気はありません。
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しかし彼らの利害は、投資家とは必ずしも一致しないことを理解しましょう。
つまり、出された情報を鵜呑みにしてはいけないということです。
「その人はどんな立場で、何の目的で発言しているのか」
「自分との間に利益相反関係はないか」
「この情報は信じても良いが、あの情報は疑ってかかるべき」
そう考えることが、メディアリテラシーの第一歩です。
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