中国新型コロナウィルスの衝撃 (1)先進国と新興国の「見えない大きな差」
今週は香港株や上海株をはじめ、新興国株が大きく下げました。
人民元も弱く、円高リスクオフが加速。
中国で発生した新型コロナウイルスの死者が26人に増加したというニュースが
衝撃を与えました。
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中国 新型ウイルス肺炎の死者26人に 専門病院建設へ
2020年1月24日 21時34分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200124/k10012257221000.html
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新型のコロナウイルスの感染が拡大する中国では最も深刻な湖北省の武漢を中心に
患者の数は830人、死亡した人の数は26人に上っています。
中国の国営テレビは肺炎の患者を専門に治療する大規模な病院の建設が武漢で
始まったと伝え、地元当局が全力で対応にあたっていると強調しています。(略)
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感染者830人と比較すると3%強の致死率に見えますが、油断はできません。
というのも分母である感染者が指数関数的に伸びている最中は、
致死率が低く見えることがあるからです。
本来は治癒した人を入れて計算すべきなのですが、続報を待ちましょう。
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これに対して中国政府は湖北省武漢を中心に、現時点で13つの都市を封鎖。
軍や警察を送り込み、飛行機・電車・バスなどの交通を制限しているようです。
武漢だけで1100万人ですから、3000万人ほどの人が影響を受けているでしょう。
最新のニュースでは、中国全土からの海外旅行禁止令を出したと報道されています。
それが本当だとすれば、中国国内はとんでもないことになっているはずです。
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しかしウイルスはすでに中国全土に広っています。
さらに春節休みの旅行で、他国でも感染者が出始めているところ。
正直言って「遅いよ」と思います。
それでもSARSはそのような強権で抑え込みましたので、これが「中華流」なのでしょう。
日本も人気旅行先のひとつですから、感染者が増えることを想定すべきと考えます。
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ただし先進国ではいつも通りの衛生習慣を続けていれば、
それほど恐れる必要はないと考えます
過去のエボラ・SARS・MERSでわかるように、
新興国と先進国では疫病の影響が大きく違うからです。
2104年秋のエボラ騒動時には、「文明の底力」の違いをまざまざと見せつけられました。
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弊社が当時開催した緊急セミナーは大盛況でした。
私は企画した時点でかなり危機感を募らせており、
「パンデミックになったら集まらずにネット経由でやります」と宣言していました。
しかし時間が経つにつれ、先進国では拡散しにくいことがわかってきました。
そしてセミナー開催時には
「事実と確率を積み上げると、たぶん大丈夫」との結論に至っています。
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当時のセミナー動画を見なおすと、
あれからもう5年以上が経過したのかと感慨深いものがあります。
下記のブログで前半だけ公開されていますのでご参照ください。
後半は投資戦略を含み限定公開なので、
興味のある方は入会して「セミナー動画アーカイブ 」からお探しください。
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ワイルドインベスターズ投資ブログ
2014年10月26日15:58
緊急セミナー「エボラ信用収縮の足音」20141025動画(前半)
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51171245.html
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エボラ出血熱の世界拡散にともない、緊急セミナーを行いました。
前半部分のエボラ情報は公共性が非常に高いためすぐに一般公開します。
1. なぜエボラは危険なのか
2. カネを持っても意味がない世界
3. 感染事例と治療法
4. 感染防止策と善後策
5. 国際社会への影響 --- 日本の強みと弱み
(質疑応答)
7. 史上最強の反米政権
8. エボラを弄ぶ人々
9. 信用収縮のメカニズム
10.投資戦略まとめ
(質疑応答)
(略)
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ワイルドインベスターズ投資ブログ
2014年11月09日07:30
エボラ出血熱(13) 危険な楽観論。エボラに関する「事実と確率」を改めて整理する
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51172341.html
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(略)日本でも金曜日に2件の感染疑いが報告されました。
渡航制限をしないのですから、これから何度でも同じことが起こります。
しかし慌てることはありません。
混乱を避けて適切に対処するために、
エボラ出血熱について現時点でわかっている「事実と確率」を改めて整理します。
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1. 感染の本命は血液。末期患者・死体・残留物に強い感染力がある。
2. 末期以前の唾や汗など「広義の体液」からは感染しにくい。発症前後までは家族や恋人であっても感染確率は低い
3.「だるいな」程度でエボラとわかり先進国で治療を受けると助かる。そこで誤診されたり1日2日遅れると危ない
4. 先進国に散発的にやって来るだけなら十分封じ込められる。しかし同時多発すると医療システムが破壊される
5. 先進国より新興国がはるかに危険
6. 防護服や買いだめの必要はない
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(略)
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今回の病気はエボラとはかなり違います。
同じコロナウィルスのSARS(サーズ:重症急性呼吸器症候群)や
MERS(マーズ:中東呼吸器症候群)にやや似ているとのこと。
SARSは2002-2003年に中国を中心に約8000人が発症し、致死率は9.6%。
MERSは2012年から中東で約3500人、致死率は34.4%でした。
当時はこんなものが世界に広がったらと恐れおののいたものですが、
意外なことにさほど広がりませんでした。
これはウイルスの性質と、
新興国-先進国間の「衛生状態」「衛生意識」の違いによるものではないかと考えます。
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エボラのように新興国では死亡率が高い病気も、先進国だと意外と軽く済むことがあります。
きちんと薬を飲んで、水分や栄養を摂って安静にしていれば治癒するのです。
しかし新興国では薬がなかったりします。
貧しくて栄養を摂れなかったりします。
清潔にと言われても洗う水がなかったり、汚れていたり、
医療器具や寝具を使い回したりします。
先進国では常識となっている衛生環境や衛生意識が、
知識不足や貧しさによって全く満たされていません。
2014年のエボラも現地政府は抑え込むことができず、
米英仏などが軍隊を送り込んでようやく止めたのです。
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ただし先進国も完全に安心できるわけではありません。
「今のところ感染力や毒性は弱い」とされているだけで、
感染するうちに変異する可能性もあるからです。
春節休みで世界中で感染例が続出するはずですから、その後の経過をウォッチして行きます。
皆様も、不要不急の外出はお控えください。
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疫病の拡散は全く喜べませんが、弊社の投資戦略にとっては強い追い風。
相対的に新興国のダメージが大きく、先進国は軽いからです。
現に米国株はほとんど下げることなく、史上最高値圏をキープしています。
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しかしこれは偶然ではありません。
先進国と新興国の間には「見えない大きな格差」があり、
疫病はその差を痛感するイベントのひとつ。
それがたまたま、米中合意第一段階の材料が出尽くした後にやってきただけなのです。
今は弊社の投資戦略の正しさが証明される局面に入りつつあると感じています。
(終)
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参考のためワイルドインベスターズ投資ブログをご覧ください。
このメルマガに関連したチャートが貼り付けてあります。
会員サイトではさらに盛りだくさんのチャート集があります。
投資戦略動画(公開用)20200124 新型コロナウィルス肺炎で本流加速
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51266661.html
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