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週末だけのグローバル投資コラム

米国、本気の中国共産党潰し (35)トランプ降ろし大成功。米中合意も白紙へ

バイデン氏への権力の移譲はゆっくりと進んでいます。

これまでのところ
「すんなり就任できない」としていた私のメインシナリオは外れつつあります。

しかしまだ多くの違和感が残っており、「完全に外れた」とも言いづらい状況です。

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米議会が弾劾でストップする一方、バイデン氏は就任直後から大統領令を40連発。

過去のどの大統領をも圧倒的に上回るハイペースです。

3か月前まで「大統領令乱発は独裁だ」とトランプ大統領(当時)を批判していたことは
すっかり忘れた様子。

そのことでBBCやNYタイムズなどからも批判されています。

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バイデン氏、気候変動対策の大統領令に署名 前政権から大転換
2021年1月28日
https://www.bbc.com/japanese/55836584
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(略)アメリカのジョー・バイデン大統領は27日、
気候変動対策に関する一連の大統領令に署名した。

公有地での石油や天然ガスの新たな掘削の禁止や、
洋上風力発電を2030年までに倍増させることなどが盛り込まれている。

これらの大統領令は、環境保護を削減したドナルド・トランプ前大統領の政策から
大転換するもので、エネルギー業界からの強い抵抗が予想される。

(略)20日に大統領に就任したバイデン氏は、
最初の1週間で30件以上の大統領令に署名している。これは歴代大統領を上回るペースだ。

バイデン氏が大統領令を連発していることをめぐっては、
同氏が大統領選挙キャンペーン中だった昨年10月、
米ABCニュースで、過度に大統領令を行使するのは「独裁者」だけだと
発言していたことを指摘する声が上がっている。

バイデン氏は当時、「我々は民主主義だ。合意が必要だ」と述べていた。(略)
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バイデン氏の大統領令は、基本的にトランプ氏の功績を覆すものです。

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カナダからアメリカへ石油を運ぶ「キーストーンXLパイプライン」の敷設を停止する

国有地の石油・ガス開発を停止する

不法移民(犯罪者含む)の拘束を解き、選挙権者リストから外さない

LGBTQ差別禁止

中東和平に関する合意を覆す
(イランとの核合意に復帰・サウジUAEへ武器売却見直し・パレスチナ指導部との関係修復)
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それぞれがヤバさを含む政策なのですが、詳細は略します。

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中東ではトランプ氏が「平和裏に足抜け」しようとしたのに対し、
バイデン氏は「また関与する」と言っているわけです。

そうすると「米軍を中東に貼りつけてロシア・イランと対決する」
という過去の繰り返しとなります。

その分、中国に対しては甘くなるとパターンに戻るわけです。

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米国防総省「タリバンがアフガン和平合意順守せず」
2021/1/29 7:52 (2021/1/29 9:34更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN290FF0Z20C21A1000000/
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【ワシントン=中村亮】米国防総省のカービー報道官は28日の記者会見で、
米国とアフガニスタンの反政府武装勢力タリバンが結んだ和平合意について
「タリバンが順守していない」との認識を示した。

米軍は5月に完全撤収すると合意で約束したが、
タリバンの不履行を理由に駐留を延長する可能性が出てきた。
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またバイデン政権は、中国との通商合意などを全て見直すと発表。

今のところ「どうなるかはわからない」とのことですが、
基本的には白紙に戻す方向と考えた方がよいでしょう。

中国に対して口先では「人権・人道」を叫びながら、
実際には何もしないオバマ路線を引き継ぐということです。

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バイデン米政権、中国通商合意などトランプ氏の決定全て見直し
2021年1月30日2:55 午前
https://jp.reuters.com/article/usa-trade-china-idJPKBN29Y2LR
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[ワシントン 29日 ロイター] - 米ホワイトハウスのサキ報道官は29日、中国との第1段階の通商合意を含め、
トランプ前政権の国家安全保障に関連する全ての決定事項を見直すと明らかにした。

サキ報道官は記者会見で「バイデン政権の国家安全保障に対するアプローチにかかわるため、前政権の全ての決定事項を見直す」と表明。

バイデン政権は「中国への対応で同盟国、およびパートナー国と協調する」と述べた。

トランプ前政権は昨年1月、中国との第1段階の通商合意にこぎ着けたが、
合意内容は守られていない。

バイデン政権が合意の撤廃を検討しているかどうかについて、
現時点でホワイトハウスからコメントは得られていない。

バイデン政権の対中政策に関しては、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)がこの日、
米国平和研究所(USIP)のイベントで、新疆ウイグル自治区のウイグル族など
少数民族に対する人権侵害のほか、香港の民主化運動の抑圧や台湾に対する脅威に対し、
米国は中国に圧力をかける用意が必要との考えを示した。(略)
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中国側にしてみれば、交渉するフリをして時間稼ぎをする間にトランプ政権を覆しました。

米中合意もどうせ守る気がなかったので、
習近平氏がサインしても構わなかったということです。

「中華流交渉術」が大成功した例のひとつと言えるでしょう。

ただしバイデン氏は早く中国を支援しないと、
「トランプ降ろし」を成功させた意味がなくなってしまいます。

それは徐々に露骨な形になってくる、と予測しています。

そうなれば本シリーズのタイトル「米国、本気の中国共産党潰し」も、
いったん終わることになりそうです。

(終)

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