優遇を剥奪される中国・韓国 (2)米中貿易戦争は「世界が破滅する」のではなく「中国だけが破滅する」
人民元が11年ぶりに1ドル7元を超えました。
それを見て米国は中国を「為替操作国」に指定。
これは人民元がいきなり3分の2に切り下げられた1994年以来、25年ぶりのことだそうです。
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米、中国を為替操作国に指定 圧力を強化
日経新聞 2019/8/6 7:12 (2019/8/6 7:43更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48250880W9A800C1000000/
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米財務省は5日、貿易で有利になるよう意図的に通貨を切り下げているとして
中国を「為替操作国」に指定したと発表した。
通貨・人民元の対ドル相場が1ドル=7元台に下落し、
トランプ大統領が為替操作だと批判を強めていた。
貿易問題が行き詰まるなか、圧力を強める新たな交渉カードを切った形だ。
中国の反発は必至で、米中対立の激化は避けられない。
米国が為替操作国を指定するのは、クリントン政権時の1994年に中国を認定して以来、
25年ぶりとなる。(略)
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「通貨を3分の2に切り下げた」と言われても、普通の人はピンと来ません。
人民元/ドルが3分の2になれば、ドル/人民元は2分の3倍になります。
つまり日本円で例えるなら、1ドル100円をいきなり150円にしたような感じ。
この大規模な通貨切り下げによって中国は「世界の工場」となり、
自称・世界第二位の経済大国へと昇り詰めました。
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しかし私は今回の為替操作国指定を、「そんなに驚くことか?」と思いながら見ていました。
米国が中国の特権を次々に剥奪しているのを見れば、
むしろ良く今まで指定していなかったなと思います。
おそらく中国が交渉するふりで時間稼ぎをしていることがバレて、
米国の怒りを買ったのでしょう。
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マイケル・ピルズベリー著「China 2049」によれば、
米国は対ソ連冷戦のために中国に凄まじい援助をしていました。
少しぐらい歴史を知っているつもりの私でも、驚くほどの内容です。
米国はWTO・IMF・世界銀行などの国際機関も巻き込み、
総力を挙げて中国を(特に貿易・金融の面で)強力にサポートし続けたのです。
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対中政策50年ぶりの大転換 (4)「China 2049」で知る対中援助の裏事情
http://wildinvestors.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/50-4china-2049-.html
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しかし50年にわたって中国を支援し続けた後、
米国はようやく彼らの本当の狙いに気付きました。
「米国に成り代わって世界を支配する」
という覇権国家への意思をです。
「ずっと味方だと思っていた相手が、実は敵だった」
それに気付いた米国は、矢継ぎ早に対策を打ちました。
国防権限法(NDAA)2019やFIRRMA・ECRAなどを成立させて、
米国の技術や資金が中国を利することのないよう法整備を行いました。
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そしてつい先日、トランプ大統領は
「WTOで中国に途上国としての特権を与えるのをやめる」と言い出しました。
これもクリントン時代に米国から中国に与えられた特権です。
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51263086.html
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この流れで行くと、米国は2016年にIMFによって行われた
人民元のSDRバスケット採用も取り消そうとするでしょう。
通貨改革・市場改革は全く進んでいないので、大義名分は十分すぎるほどあります。
ただし欧州は中国側につきそうなので、ひと悶着あるかもしれません。
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また国際機関ではありませんが、株式指数で中国本土株の組み入れを増やす動きもあります。
しかし米国経済ブロックから中国を排除する動きが進めば、
これもいずれ疑問視されるようになると思います。
各組織に潜り込んでいる親中派の人々が、それを止められるかどうかです。
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米国は、これまで中国に与えられていた特権をすべて剥奪しようとするでしょう。
私はおそらく中国に与えられているすべての特権を知らないため、
米国の行動を予測するには限界があります。
現段階で想像できるのは、
上記に加えてせいぜい「温暖化会議による途上国扱いを停止」ぐらいまでです。
米国が行動を起こすたびに、
「そんな特権まで与えられていたのか!」と驚くに違いありません。
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しかしこの特権剥奪で困るのは中国だけ。
その他の国にとってはより公平な競争条件になるわけですから、
追い風となることはあってもマイナスにはなりません。
米中貿易戦争は「世界が破滅する」のではなく「中国だけが破滅する」のです。
米ソ冷戦時代を思い出せば、
それが日本や台湾にとって悪い環境ではないことがわかるはずです。
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