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週末だけのグローバル投資コラム

対決姿勢を強める中国(1) 戦略石油備蓄(SPR)を増強

2019/01/28

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伊勢志摩サミットでは、「海洋航行の自由」「法の支配」などを
先進自由主義諸国が確認しました。

これに対して中国側は、特に名指しもされていないのに即座に反応。

サミット議長国を務めた日本の駐中国大使館に抗議しました。

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続いてシンガポールで開かれたアジア安全保障会議では、カーター米国防長官が
「中国の南シナ海における行動は孤立を招いている」と警告。

これに対し中国の孫建国副参謀長は

「フィリピンは国際仲裁案を提起しているが、
中国は仲裁には参加しないしその結果を受け入れることもない。」

「某国が南シナ海で『航行の自由作戦』と称して、公然と武力行使している。
しかしこの地域は中国を含めて正常に運営されている。
域外の国はすっこんでいてもらおうか(大意)」

と反論しました。

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中国はさらにロシアと共に尖閣諸島の接続水域に侵入し、
日本に対して圧力をかけてきました。

国際社会の警告にもかかわらず、対決姿勢をますます強めているのです。

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しかし独裁国家のメカニズムとして、彼らの軍事的冒険が止まるはずがありません。

国内を強権弾圧で支配しているので、それしか問題解決の方法を知らないのです。

仮に「先進国と話し合って妥協しよう」と考える人がいたとしても、
周囲から舐められてすぐ引きずり落とされます。

するとその国には、強権を振るうイケイケの強硬派しか残らなくなります。

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独裁国家の指導者は、権力を維持するために引くことができません。

他国の反撃を食らうまで、強硬路線を貫くしかないのです。

経済はますますボロボロになり、それがまた強硬派の権力を固めます。

対立がエスカレートするのを、彼らの側から止めることはできないのです。

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すると結局

1. 他国が譲歩し続けるか

2. 武力衝突が起こって彼らが侵略を(一時的に)諦めるか

という選択肢しか残りません。

そして一時的に侵略を諦めても、彼らのメンタリティでは平和国家にはなりえません。

友人のふりをして他国の援助を引き出し、気長に次のチャンスを待つのです。

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中国はここ数年、戦略石油備蓄(SPR: Strategic Petroleum Reserve)を増強しています。

2014年11月時点でわずか9日分だった備蓄を、
2020年までに100日分へと引き上げる計画です。

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ちなみに日本の国家備蓄は約120日。米国は約140日です。

それを聞いて中国の中には「日本は戦争の準備をしている!」と
考えた人々がいたそうです。

もちろん日本の備蓄は、日米戦争やオイルショックの教訓によるもの。

つい最近始めたわけではありません。

彼らは自分たちが戦争の準備をしているので、
日本の備蓄が同じ目的に見えてしまうのでしょう。

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米国債保有を減らし、戦略石油備蓄を蓄える中国。

彼らの辞書に妥協や協調の文字はありません。

「世界を支配する」か「他国に叩きのめされる」まで、
奪い続けるしかないのです。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ワイルドインベスターズ株式会社



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