コミュニケーション能力を向上させたい人が話し上手になってはいけない理由
2019/01/27
本日は、コミュニケーション能力を向上させたいばかりに、
話し上手になろうと努力している人に、少し釘を刺す話です。
部下や同僚が自分の言うことを聞いてくれない時、
あなたはどうしますか?
もしくは、家庭において、
子どもやパートナーがなかなか思うように
動いてくれない時、どうしますか?
「だから、前にもこう言ったでしょ!」
「なんで人の言うことを聞かないんだ!」
と怒りますか?
それとも、
言葉を変えたり表現を変えたりして、
とにかく伝わるまで話し続けますか?
どこかのタイミングで
正しい方法でコミュニケーションを
とれるようになる場合もありますが、
多くの人は、
「コミュニケーションの神話」に
囚われています。
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コミュニケーションの神話
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例えば、人前で上手に話をする人を見て、
「あの人はコミュニケーションがうまい」
と感じたことはありませんか?
上手く話ができるようになれば、
自分の考えをしっかり相手に伝えることが
できるようになる。
だから、コミュニケーション能力が
もっと向上するのではないか?
そういうことですね。
しかし、残念ながら
この認識は正しくありません。
話すこと=コミュニケーション
ではないからです。
「おしゃべりが上手い=売れる営業」
という図式が成り立ちにくいのと同様に、
人前で話すことが上手いからといって
コミュニケーション能力も高い
ということにはなりません。
あなたの周りにもいませんか?
思い通りに動かない相手を目の前にして、
とにかく自分の話を一方的に話続ける人が。
矢継ぎ早にたくさんの言葉を繰り出すことで、
相手にメッセージを伝えて、
なんとかして理解させようとする人が。
その人の話は相手に届いているでしょうか?
きっと届いていないことが多いでしょう。
それは、この大事な点が抜けているからです。
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とにかく聞くこと。
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コミュニケーション能力とは、
メッセージを「送る能力」と「受け取る能力」の
2つセットでできています。
「聞くことと話すことのバランスを取るために
2つの耳と1つの口を与えられている」
とよく言われるように、
聞くことも非常に重要です。
名著『7つの習慣』では、
コミュニケーションの原則として
下記が紹介されています。
理解してから理解される。
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つまり、
まずは相手を理解するように努め
その後で自分を理解してもらうように
することです。
相手を理解するには、
とにかく聞くしかありません。
自分が一方的に話しているのに、
相手のことが分かる訳がないからです。
繰り返しますが、
話すこと=コミュニケーション
ではありません。
この「コミュニケーションの神話」に
陥らないよう、気をつけて下さい。
自分の主張ばかり相手に押し付けていても、
相手は動いてくれません。
まずは相手の話をよく聞いてみましょう。
意外と、思いがけない言葉が返ってきて、
「そうだったんだ」と思うことが
あるかもしれません。