企業における原因と結果の法則
2019/01/27
「日本発 新・資本主義経営」のモデル企業の
1つである伊那食品工業の代表、
塚越寛氏の言葉を引用してこんなことをお話し
しています。
「利益とは、ウン○である。」
伊那食品工業は、1958年の創業以来、
49年連続で増収を達成。
年によって生産量にムラがあり相場商品と
呼ばれた寒天を安定供給できる体制を整え、
食品業界はもとより、医療、美容など、
様々な市場を開拓。
昨年の売上高は176.8億円。
寒天の国内シェアは実に80%を誇る
業界No.1企業です。
伊那食品工業では、
成長の数値目標は掲げていません。
にも関わらず49年連続で増収。
社員の待遇は、
年功序列の賃金体系と終身雇用で、
競争ではなく協調性を重視する社風です。
まさに、
「日本発 新・資本主義経営」の
モデルとも言える企業なのですが、
「利益とは、ウン○である。」
という言葉の真意は何か。
それは、
「原因と結果の法則」を正しく理解
するということに尽きると思います。
塚越氏は言います。
利益は健康な会社から出るウン○。
あくまで結果であるが、
人は排出物を多くするために
食べているわけではない。
健康になるためである。
健康だと良い結果も出る。
企業も同じ。
企業も稼いだお金は栄養として
会社の隅々まで行き渡らせ
なければならない。
一番大事なことは社員のモチベーション。
十分な給料を払わなければならない。
研究や社会貢献もしなければならない。
残ったものが利益である、と。
利益を追求する企業の多くは、
「体を健康にする」という原因を
作ることなく、
「ふんばれーふんばれーもっと出せー」
と言って(苦笑)、
社員にハッパをかける。
お客様をないがしろにする。
でも、原因を作らずして結果が出る
はずもなく、
無理をかければ、いつか歪みが出る。
西洋資本主義が100年間にわたって
やってきたことであり、
日本がこの20年間にわたってやって
きたことであり、
昨年また偽造問題などの企業不祥事が
表出する「原因」となったものです。
ウン○なんか追っかけたって、
結果なんか出るはず、ありません。
そもそもウン○なんか追っかけて、
面白いでしょうか。
周りはだーれも着いていきません。
なぜなら、楽しくないですから。
「つまらなくて、儲からない」のと、
「楽しくて、儲かる」のと、
一体どっちがいいでしょうか。
究極的には、私がお伝えしたいのは、
そんな単純なことだったりします。
でもそれが、社会のためになります。
なぜならば、
従業員のモチベーションを上げるために、
仕事を楽しくするために、
やりがいに満ちたものにするために、
追求しなければならないものが、
私が「十方よし」の世界観で表現した、
「関わる全ての幸せ」だからです。
それは塚越会長の言葉を借りれば、
「栄養を隅々まで行き渡らせ、
会社を、社会を健康にする」
ということになるのでしょう。
そして、
周りの幸せを追い求めることで、
他ならぬあなた自身が、楽しく、
心からのやりがいと生き甲斐を
もってモチベーション高く仕事をし、
まさに「幸せになる」ことができる
のです。