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週末だけのグローバル投資コラム

米国の分断と世界の混乱 (12)米中戦争進行中。しかし弱気材料6つ出ても下がらない米株。

今週は下げ要因になりそうな材料6つほど出ました。

日本株こそ調整したものの、米株はほとんど下げていません。

「だから強い」のか「これから下げる」のかは今後判断して行きますが、
ここでは弱気材料のうち2つについて解説します。

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(1)まず米国が、所得100万ドル(約1億1千万円)以上の層に対しキャピタルゲイン課税を
2割から4割に引き上げると発表しました。

実はこの政策はバイデン氏の公約でもあり、「そうすべき」と賛同する富裕層も多いです。

しかしもし実現した場合、税引き後のリターンが変わります。

株の場合はオバマケア課税3.8%を入れると、1
00のリターンが税引き後「76.2→43.3」と43%減になります。

この税制は、投資対象が大きく変わる可能性を秘めています
(モメンタム株→ジャンク債など)。

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ただしそれが所得100万ドル以上の層の投資行動をどれぐらい変えるのか。

また政策としてどこが落としどころになるかは不明です。

影響はおそらく大きいと思うのですが、
「インパクト×実現可能性」が読めないだけに今のところは「注意」に留めます。

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(2)次に、トルコの仮想通貨取引所が2200億円を持ち逃げした可能性があります。

トルコの交換所トデックス(Thodex)が「投資家から提携の申し込みがあったから」と、
取引を停止しました。

昨日そのニュースを聞いた時、一部の会員さんには
「トラブルあるいは詐欺事件である可能性が高い」とメールに書きなした。

なぜなら投資受け入れのために、業務を止める会社など存在しないからです。

すでに先週4月14日のコインベース(COIN)上場に合わせ、
ビットコインは700万円超えのピークつけました。

それが10日ほどで25%下げています(706万円から530万円)。

タイミング的に、「ここらが潮時」と持ち逃げした可能性が大きいのです。

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弊社がずっと言っていた通り、やはり仮想通貨は投資対象ではないのです。

仮想通貨は「地下カジノのチップ」と同じ。

相手が受け取りを拒否したり、持ち逃げすれば終わりなのですから。

実体がなく、誰も負債として計上していないものを勝手に資産と思い込むのは危険です。

少数の保有者が大部分を占有し、価格操作が可能です。

犯罪の温床となり、国の特権を侵害しています。

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しかし株や財政のガバナンスにうるさい人たちが、
なぜか仮想通貨にはガバナンスを求めません。

ガバナンスの主体がないので、実効性ある投資家保護の仕組みが構造上作れません。

それが株・債券・通貨などとの大きな違いです。

このことはすでに3年半前に述べ、書籍化しておきました。

興味がある方は読んでみてください。

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実は仮想通貨や薬物などは、国際的な対立と無関係ではありません。

「自分の国を弱らせるものは禁止して、対立国で流行させる」

という共通点があるからです。

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仮想通貨を自国では厳しく禁止し、
対立国で流行させれば、対立国の通貨発行権や徴税権に穴をあけることができます。

金融制裁を骨抜きにできます。

生産活動に向かうはずだった資金や労働力を、投機に向けさせることができます。

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薬物を自国では厳しく禁止し、
対立国で流行させれば、対立国の治安を悪化させて政府への不満を高めることができます。

対立国の資金を自国が奪うことができます。

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その昔、1840年には中国と英国の間でアヘン戦争が起こりました。

中国の林則徐が取り締まりを行ったとに、英国が怒ったからです。

林則徐はアヘン取引によって利益を得ている商人や官僚の恨みなどによって解任されました。

その後の中国は、実質的に列強によって分割されたのです。

中国政府がこれを覚えていないはずがないでしょう。

米国の「オピオイド戦争」も、その続きなのではないかと私は考えます。

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すでに米中戦争は始まっており、あらゆる局面で衝突が顕在化しています。

日本の立場からは「両方から甘い汁を吸う」ことを考えない方が良いでしょう。

うっかり中国に近づいた企業は、米国から厳しい制裁を受けることになります。

そのつもりで投資を行ってください。

(終)

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投資戦略動画(公開用)20210423 やはり仮想通貨は投資対象ではない。2200億円持ち逃げか。
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【週末だけのグローバル投資】米国の分断と世界の混乱 (11)米経済はバブル続く。しかし「内戦」は紙一重の勝負。
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51275693.html

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