対抗関税の損得勘定 (8)ココムへと発展する対中関税
2019/01/28
弊社は今後、対中関税が米ソ冷戦時代のココム(COCOM)にあたるものに
発展すると見ています。
その可能性は約3か月前の会員レポートで、あらかじめ示しておきました。
さらに1か月後の本メルマガでも、ごく簡単に書いています。
https://archives.mag2.com/0001237271/20180708223000000.html
そのときはまだ可能性に過ぎませんでしたが、
その後の動きを見ると間違いないと思います。
これまで巧みに米国からお目こぼしを受けて来た中国が、
ついに仮想敵国として認定されたのです。
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弊社会員レポート DeepInside 2018年06月号 (06月08日発行)
つながっている火薬庫
6. 米中貿易摩擦は安全保障問題
より抜粋
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(略)
米国が中国に対してやっていることは
「潜在敵国に利益を与えて、自分の首を絞めるようなマネはしない」
という、ごく当たり前のことなのです。
意味合いとしては、大昔にあったココム(対共産圏輸出統制委員会)と
似ているでしょうか。
ココムは西側諸国が、共産主義諸国への軍事技術や
戦略物資の輸出を禁じるものでした。
ゆくゆくはそのような形に発展するのかもしれませんが、
まずは「貿易による利益を過剰に与えない」というところから始めているのでしょう。
中国側はそれをわかっているので、「あれを買ってやる」
「これを買ってやる」と譲歩するふりをしています。
マスメディアに潜んでいるシンパたちが「これで貿易摩擦は解消した!」と、
融和ムードを盛り上げます。
しかしこれは米国による経済制裁の、ほんの第一歩なのです。
米国に代わって世界を支配するという野望を中国が捨てない限り、
緩められることはないと考えておいてください。
(略)
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米国は政府と取引先に対し、中国の大手通信機器会社であるZTEや
華為(ファーウェイ)の製品を使用することを禁止しました。
情報漏洩のリスクがあるから、というのがその理由です。
すると英国・豪州・日本も同様の措置を取りました。
米国だけ禁止しても、同盟国から情報が漏洩しては意味がないので当然です。
さらにロシアまで同調するという噂もあります。
これは潜在敵国に対する措置に他なりません。
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トランプ政権はその他にも、中国内のウイグル人が
弾圧されていることで中国政府を責めています。
ここ30年ほどの米政権は中国の侵略や弾圧に
「見て見ぬふり」を貫いていたのに、なんたる変わりようでしょう。
いずれウイグルだけでなく、チベット,
内モンゴルなどの問題にもグリグリと踏み込んで来るはずです。
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この根底には、米国指導者層の中国に対する認識が
劇的に変わったことがあります。
「元」親中派の人々までこれまで騙されていたことに気付き、
立場を翻しているのです。
この状態が続けば、中国経済はひとたまりもないでしょう。
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これに対し、日本の政治家やマスメディアはのんびりしたものです。
前提が全く変わってしまったことに気付いていません。
米中貿易摩擦は「単なる通商問題」だという宣伝を信じると、
一緒に沈むことになるでしょう。
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このあたりの話は、すでに会員さんには伝えてあります。
メルマガやブログでも公共性の高い部分は公表しますが、
どうしてもタイミングが遅くなってしまいます。
また大事なことをうっかり書き忘れることもしばしばです。
しかし弊社会員さんには余すところなくお伝えしていますので、
ご利用をご検討ください。
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