米フェイスブック/米クアルコム/米インテル~自動運転ソリューションに向けて、自己責任問題について政府は真剣に考えるべき
2019/01/29
・米フェイスブック 社員年収約2600万円
・米クアルコム オランダNXP買収承認に慎重姿勢
・米インテル 他社にない自動運転ソリューションを提供
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▼フェイスブックは、インスタグラムを伸ばすべき
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米フェイスブックが従業員らに支払った報酬の中央値が
2017年に24万ドル(約2600万円)だったことが分かりました。
米ツイッター(同16万ドル強)の1.5倍、
ソニーの3倍にあたるということで、
世界的にビッグデータ解析などの
専門人材の争奪戦が激しさを増す中、
各社の危機感が強まってきています。
個人情報の流出問題に揺れ、
株価も下落したフェイスブックですが、
それでも20億人を超えるアクティブユーザーを抱え、
利益は積み増しており、財務諸表は強い状況です。
フェイスブックがこれまでに買収した会社は数多くありますが、
その中で注目したいのがインスタグラムです。
利用するSNSの年代別の違いを見ると、
フェイスブックは65歳以上でも40パーセントが利用しています。
一方でインスタグラムは、65歳以上の人が利用する割合は小さく、
若者利用の傾向が明らかにフェイスブックより強くなっています。
今後フェイスブックが評判を落としていく可能性があるので、
若者層からの指示が強いインスタグラムを伸ばすのは
面白い選択になると思います。
しかも、インスタグラムであれば、
個人情報についての不安もより軽微でしょう。
フェイスブックが今抱えている厄介な問題を解決し、
その悪いイメージを払拭していくという意味でも
インスタグラムの活用は効果があると思います。
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▼NXP買収を中国政府が承認しないのは、米国政府への嫌がらせ
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米半導体大手クアルコムによる
オランダの車載半導体大手NXPセミコンダクターズの買収を巡り、
独占禁止法の審査を進める中国商務省は先月19日
「業界に深遠な影響を与え、競争に不利となるかもしれない」
と承認に慎重な姿勢を示しました。
メーカーの売上高を見ると、サムスン電子、インテル、
SKハイニックス、マイクロン・テクノロジー、クアルコム、
と続きます。
そして、東芝とウエスタンデジタルが続き、
その下に位置しているのがNXPです。
NXPの規模は小さく、クアルコムがNXPを買収するといっても、
半導体業界の勢力図を大きく塗り替えるほど
影響力があるものではありません。
それにも関わらず、中国政府が買収を承認しないのは、
なぜなのか?
一言で言えば、これまで米国政府によって受けた
「嫌がらせ」のお返しといったところでしょう。
ZTEが部品調達などにおいて米企業との取引を
禁止されたこともありましたし、
シンガポールのブロードコムによるクアルコムの買収も、
米国政府によって承認がおりませんでした。
今後半導体業界では5Gの戦いが始まります。
その際には、中国のファーウェイとクアルコムが
競合するのは必至です。
クアルコムがNXPを買収することで、少しでも欧米系企業が強くなってしまうのを
中国政府としては防ぎたいと考えもあるでしょう。
中国政府の衣の下から鎧が見えているといった状態です。
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▼自動運転ソリューションに向けて、自己責任問題について政府は真剣に考えるべき
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米インテルの日本法人は先月17日、
「イスラエルの画像認識用半導体メーカー、
モービルアイとインテルの製品を組み合わせ、
他社にない自動運転ソリューションを提供する」
方針を示しました。
モービルアイはインテルが17年に買収した
画像処理半導体メーカーで、
次世代自動車向け半導体の覇権を巡り、
画像処理に強い米エヌビディアに対抗する考えです。
モービルアイとエヌビディア、
この2社が今後の画像認識の技術を提供する
という大きな流れになっています。
各自動車メーカーも、
画像認識の分野においてはどちらの陣営に着くのかを
決めていくことになるでしょう。
今後の展開を考えたときに、
1つ大きな問題だと私が感じているのが
「事故が起こった際の責任」を誰がとるのか、ということです。
すなわち、自動運転という機械の判断によって
事故が発生したとき、
その事故の原因をどこに求めるのかということです。
機械を許可した政府なのか、
あるいはその機械の承認を求めたメーカーなのか、
あるいは機械を利用した配車アプリの会社なのか。
現時点においては、誰が責任を負うべきなのか
決着はついていません。
モービルアイにせよ、エヌビディアにせよ、
最終的な責任を誰が負うのか決まっていない中で、
激しい開発競争を行っています。
なぜなら、責任問題の決着を待っている暇などなく、
どんどん技術を前進させていかないと、
自動運転ソリューションで遅れをとることになり、
それは次の自動車市場全体の戦いにおける敗北を
意味するからです。
「機械の判断に対して誰が責任をとるべきなのか」
という問題については、
政府がもう少し真面目に取り組むべきものだと私は思います。
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