トランプ大統領の可能性アリ (4)ヒラリー氏大惨敗と言える理由
2019/01/28
米大統領選挙の最終結果が出ました。
トランプ氏はヒラリークリントン氏に対し、
得票率で約0.6%の「僅差の勝利」です。
得票数 得票率
ドナルドトランプ 62,972,226 50.3%
ヒラリークリントン 62,227,750 49.7%
総得票数 125,199,976 100.0%
差 744,476 0.6%
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ただしご存知のように、この選挙は各州で勝者を決めて選挙人が
すべて同じ候補に投票する「勝者総取り方式」です。
選挙人得票数で言えば306対232。
およそ57:43でトランプ氏の勝利でした。
そして弊社はこれを「トランプ氏圧勝」
「ヒラリー氏大惨敗」と分析します。
なぜでしょう?
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実は米国50州のうち、共和党・民主党が取る州はある程度決まっているのです。
共和党は中西部や南部で優勢であり、
よほどのことがない限り勝つことが確定しています。
これらの州はレッドステート(赤い州)と呼ばれます。
同様に民主党は東海岸・西海岸の都市部で優勢であり、
よほどのことがない限り勝つことが確定しています。
これらの州はブルーステート(青い州)と呼ばれます。
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それぞれの州の選挙人を数えると、
全米538名のうち共和党の基礎票は180。
それに対して民主党は242。
つまり最初から民主党が62票をリードして始まっているようなものなのです。
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一方、どちらにも属さない「スイングステート」と呼ばれる州が12あります。
選挙人の数は116。
その中でも選挙人の数が多い州がカギを握ります。
フロリダ(29)
ペンシルベニア(20)
オハイオ州(18)
ノースカロライナ(15)
などです。
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共和党が基礎票の劣勢を跳ね返して勝利するには、
スイングステート116票の中で62票以上の差をつけて勝つ必要があります。
すると必要な選挙人数は89=(116-62)/2+62
116票のうち89票、つまり約77%以上を獲得しなければならないのです。
この条件を見ると、民主党が最初からずいぶん有利なように見えます。
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この条件を頭に入れて、今回の結果をもう一度見てください。
トランプ氏は共和党の基礎票180に対して306票。つまり+126。
ヒラリー氏は民主党の基礎票242に対して232票。つまり-10。
トランプ氏はスイングステート分を超える上積みを達成しました。
正確に言えばスイングステート12州のうち10州を確保し、
民主党基盤から3州を奪う大勝利でした。
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逆にヒラリー氏は、鉄板と言われる民主党の基礎票から10票マイナスです。
これは大惨敗と言い切って問題ない数字です。
今回は民主党内でサンダース支持者がトランプ氏に流れたり、
共和党内で反トランプがいたりで混戦模様でした。
しかし総じてヒラリー氏やその支持者に対する警戒感が大きかったような気がします。
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今回の米大統領選には様々な見方があります。
得票率で言えばトランプ氏が僅差の勝利でした。
選挙人数で言えば、トランプ氏がある程度の差をつけて文句なしの勝利でした。
そして基礎票からのプラスマイナスで考えるなら、
「トランプ氏圧勝」「ヒラリー氏大惨敗」と言えるのです。
どれも間違ってはいません。
視点を変えれば評価も変わるというだけです。
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それでもマスメディアは、
まだトランプ氏の勝利を受け入れたくないようです。
集計の途中で「得票数ではヒラリー勝利!」と報道し、
そこから再逆転しても訂正していません。
「国民約半数は反トランプ」
「米国は分裂の危機」
「その証拠にほら、各地で暴動が起こっている」
などとケチをつけています。
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しかし米国の民意は明確です。
ヒラリー氏は民衆からはっきり拒絶されました。
トランプ氏は強い支持を受けて登場した大統領なのです。
詳しくは今月号の会員レポートDeepInside2016年11月号や、下記セミナーにて説明いたします。
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