スタグフ円安の足音 アベノミクス前と後ではどちらがマシか
2019/01/28
2015年第3四半期(7-9月)のGDPが発表されました。
実質成長率は前期比-0.2%(前年同期比-0.8%)。
そしてGDPデフレータは+2.0%。
2期連続のマイナス成長ですからリセッション(景気後退ということになります)。
そしてインフレ下のマイナス成長ですから、スタグフレーションでもあります。
「これはイカンな」と思います。
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最近ネットで、「アベノミクス前の方が良かった」と書き込む人が目立ちます。
職や給料が安定している立場の人に限れば、「自分の暮らし向き」の点でそう思うかもしれません。
しかし日本全体を見て、今より良かったということはありません。
アベノミクス前には円高デフレでいくつもの大企業が潰れかけ、国内に資金が回りませんでした。
あのまま行けばさらに悲惨なことになっていたのです。
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「アベノミクス前の方が良かった」という人の根拠のひとつは「実質成長率がプラスだったから」
というものです。
実はデフレ下ではプラス成長は珍しくありません。
名目経済成長がマイナスでも、物価がそれ以上に下がるので実質成長はプラスになるからです。
つまり「デフレ+実質プラス成長」のほうが良かったという人が、一定数いるわけです。
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しかしデフレは民間の体力を急速に削ります。
経済規模は縮小していますので、体力のない小さな企業はバタバタ潰れます。
給料が下がり、企業が潰れ、失業が増え、税収が減り、国の借金が増えます。
国は支出をカットし、それがまた民間の所得を引き下げる恐怖のスパイラルが続きます。
ただ職や給料が安定している立場の人は、その「終わりなき恐怖」を感じにくいかもしれません。
システムの問題に気が付かず「失業したやつの努力不足」「自己責任」で済ませてしまいます。
そして最後は大企業や公務員も巻き込んだ大クラッシュとなります。
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それに対し「インフレ+実質マイナス成長」はいくらかマシです。
名目成長がプラスであることが多いので、企業所得は増えるからです。
カネが回るので、キャッシュフローが改善します。
企業は何とか延命し、税収は何とか増え、国の借金が増えるスピードが鈍ります。
ただ給料はなかなか増えないので実質所得は伸びません。
これも時間はかかりますが、やはり最後は大企業や公務員も巻き込んだ大クラッシュとなります。
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「デフレ+実質プラス成長」は急速に死へと至る病。
「インフレ+実質マイナス成長」は緩慢な衰弱死。
どちらがマシかと言われたら、それは後者です。
アベノミクス前よりも、後のほうがかなり良いのです。
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ただ、アベノミクスが失敗しつつあることは事実です。
その理由は「消費増税という超絶デフレ政策を行ってしまったから」。
せっかくインフレにして貯金に罰金をかけたのに、消費にそれ以上の罰金をかけたのではカネが回るはずがありません。
口ではデフレ脱却をうたいながら、やったことは正反対だったのです。
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異次元緩和による時間稼ぎは、消費税で台無しになりました。
これは弊社を含め、多くの経済学者があらかじめ懸念した通りです。
「努力不足」「自己責任」と転嫁して済む問題ではなく、政策通りの結果を得ただけ。
何も不思議ではありません。
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