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リッツカールトン編 マーケティング 販売方法

No.7 知っておくべき顧客を満足させるリッツカールトンのおもてなし方法

リッツ・カールトンで実際にあった物語に、
このようなものがあります。

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アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスの郊外に、
世界最大のヨットハーバーが広がるマリナデルレイ
という街があります。

ある夜のこと、
ザ・リッツ・カールトン・マリナデルレイにお泊り
の常連のカップルのお客様が、バーで「マイタイ」
を注文されました。

「マイタイ」はハワイ生まれのトロピカル・カクテルです。

実はお2人は、ハワイへハネムーンに行き、
ザ・リッツ・カールトン・カパルアに宿泊するつもりでした。

ところが新郎にガンが見つかり、投薬治療のために
ハネムーンをキャンセルされました。

ご注文のマイタイは、ハワイの気分を少しでも味わいたい
という2人のささやかな慰めだったのです。

バーテンダーのボブは、お客様との会話のなかでそのことを
伝えられると、いてもたってもいられなくなりました。

彼はタイミングをみて、そっとカウンターを離れ、何本かの
電話をかけました。

そして戻ってくると、

「あと30分ほど私にお付き合い願えませんか?」

とお2人に言いました。

30分後、お客様はアロハを着たフロントのスタッフに
声をかけられました。

「特別なカパルアルームにご案内しますので、こちらへどうぞ」

お2人は訳がわからない様子でスタッフのあとについていき、
あるスイートに案内されました。

そこで目にしたのはランの花が敷き詰められ、水槽のなかで
美しい熱帯魚が泳ぐハワイの風景。

魚網がかけられたベッドには貝殻がちりばめられ、バスルームは
エスニックなランプでほのかに照らされています。

「見て、ビーチがあるわ!」

新婦が指差した方向には業務用の巨大なアイスボックスがあり、
中には一面に砂が敷き詰められて、バケツとスコップが添えて
ありました。

「ありがとう。でも驚いたよ。
 私たちがハワイへハネムーンに行くつもりだったことは、
 ついさっきバーのボブに話したばかりだったのに」

カップルの目には涙があふれていました。

そして、カリフォルニアでの“ハワイアンハネムーン”を
存分に楽しまれたそうです。

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(高野登氏『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』
 より引用)

ワオ・ストーリーと呼ばれる、このような感動の物語が
今日も世界各地のリッツ・カールトンで生まれています。

このようなストーリーは、決してマニュアルによって
生まれるものではありません。

「サービスは科学である」

そう彼らが言うように、リッツ・カールトンは、
「感動を生み出す方程式」を確かに作り上げてはいますが、

それは、四角四面の分厚いマニュアルによって
作り上げられているのではなく、

お客さまに愛情を注ぎ、お客様を喜ばせることに
自然に全従業員の意識が向いている目に見えない「文化」、

そして創造性を阻害するのではなく、引き出す「仕組み」
によって成り立っているのです。

その創造性を引き出すための一つは、

「どう行動すべきか」というマニュアルではなく、
「どう考えるべきか」という指針が重要です。

これは、書籍の中でも非常に重視されています。

ノウハウは陳腐化しますし、マニュアルは「個別対応」
できない、すなわちその時々のシチュエーション
(時代、国、文化、お客様の状況、年齢)
に合わせられないため、非常に柔軟性を欠きます。

だからこそ、こう「すれば」よい、という答えではなく、

こう「考えれば」答えが導きだせる、という考え方の
指針が必要なのです。

リッツ・カールトンが、30年近くにわたって、幾度もの
苦境を乗り越え、経営改革を行いながら、膨大な時間と
お金をかけて作り上げたのは、

どう考えるかという指針、仕組みなのです。

あなたの会社が、常に顧客の期待を上回る価値を提供するために。

一人ひとりの能力と、情熱と、創造性を、最大限に引き出すために。

 

全従業員がお客様のためを考え、この物語のようなチームワークを発揮
できるようになる会社を想像しただけでもワクワクしてきせんか。

 

あなたの会社がお客様に対してホスピタリティある対応をしているか、
一度、考えてみてください。

 

 

「リッツ・カールトンの参考本」

元リッツ・カールトン高野登氏の著書
サービスを超える瞬間 実例・実践編

 

ジョゼフ・ミケーリの著書
ゴールド・スタンダード

 

 

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