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週末だけのグローバル投資コラム

日銀マイナス金利を導入 (1)「指し過ぎ」は金融政策の限界を露呈する

2019/01/28

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シリーズ「爆縮する中国経済」はいったん中断します。

先週からリスクオン局面に入り、タイムリーではなくなったからです。

またヤバい兆候が始まったら再開します。

この転換点を見逃した方は先週末の動画をご覧ください。

投資戦略動画(公開用)20160122 危機を「しばらく忘れる」局面
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51202287.html
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驚きました。

日銀がマイナス金利を導入したことに、です。

日経平均は200ポイント下がり、1000ポイント上げ、1000ポイント超下げて安値を更新し、
また1000ポイント超上げきました。

2016年1月29日は日本株で大勢の「死人」が出たことでしょう。
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乱高下したことには理由があります。

内容を読んでも、金融関係者ですらピンと来ないのです。

今回は日銀政策委員会内でも、5対4でようやく可決されています。

それほど微妙な政策なのだと、私も思います。
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/k160129a.pdf
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今回のキモは、
「銀行が日銀に積む当座預金を3種類に分け、プラス金利・ゼロ金利・マイナス金利をそれぞれ適用する」
ということ。

下の記事を読むと理解が進むかもしれません。

「マイナス金利を適用するのは、ほんの一部」ということがポイントです。
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小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!
なんとも中途半端な日銀のマイナス金利政策
2016/01/29 (金) 13:54
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2016/01/29/025186.php
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つまり現時点では、インサイダーでもない限りどんな効果があるのか全くわからんのです。

各銀行が何の努力もしなくても、マイナス金利が適用される資金はないかもしれません。

この場合はこれまで通りで、経済に与える影響はほとんどありません。

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逆に何十兆もの資金がマイナス金利にさらされるのであれば、
短期国債金利はマイナスに張り付いたまま動かなくなるでしょう。

そして銀行はムリヤリ貸し出しを始めますから、短期的な経済効果は巨大です。

そのかわり後になって、不良債権が積み上がって金融危機が発生するリスクが高まります。

サブプライムショック時に中国は投融資を銀行に「強要」し、理財商品による巨額損失を生み出しました。

日本の場合はそれよりもずっとソフトになるでしょうが、同じ現象が起こる可能性はあります。

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この政策を理解した時、私は感心しました。

「へえ、なかなか工夫してるな」

これまでの政策と矛盾しない形で、期待させる政策を打ち出しています(かなり誤解も含んでいますが)。

その発想とオリジナリティは凄いと思います。
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しかし同時に、こうも思いました。

「単なる口先介入の方が面倒も少ないし、期待が長続きしたんじゃないの?」

今回の政策は様々な犠牲を払った割に、効果が薄いのではないかと危惧しています。
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1.
黒田総裁は最近「マイナス金利政策を具体的に考えていることはない」と発言をしており、
市場は本当に驚いた。

FRBとは真逆で「市場との対話」が全くなされていない。

これは将来のアナウンスメント効果を低下させるのではないか。
bit.ly/1T7aycE

2.
プロでもわかりにくい政策なので、ヘッドラインだけ見て誤解した人も多いだろう。

当局が混乱を作るのであれば、長期的に投資家は逃げてゆく。

「いきなり何をやるかわからない中央銀行」のイメージは本当に得なのか。

3.
原油や新興国が戻り歩調にあったのに、そもそもここでカードを切る必要があったのか

「マイナス金利も検討した」と言うだけで様子を見れば良かったのではないか

4.
今回は4人の委員が反対に回っている。前回は3人だった。

議論がなされていると言えば聞こえがはいいが、対立が先鋭化しているのではないか。

5.
FRB、ECB、日銀はバラバラに動いており、世界的な危機感を共有していないことは確かなようだ

6.
需要が足りないという根本的な問題に対して、金融政策の限界を露呈するだけの結果に終わりそう
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今回の政策によって、日本経済が良くなる可能性はほとんどありません。

経済指標は明らかに悪化しています。

ファナックのような超優良企業でさえ、見通しに陰りが出てきています。

金融政策は「時間稼ぎ」や「激変緩和」には使えますが、根本的な問題解決にはならないことが多いです。

世界的な需要不足という問題に対し、先進国がバラバラに金融政策で対応しているうちは
出口も遠いと覚悟せざるをえません。

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将棋には「指し過ぎ」という言葉があります。

調子に乗って攻めすぎて、有利な形勢を失ってしまうことです。

「戦力の逐次投入はしない」と言いながら、微妙な政策を2か月連続で打ち出したことは
指し過ぎではないのか。

私には、金融政策の限界を露呈する時期を早めただけのような気がします。
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